lawyer:インハウス弁護士のアンケート結果
インハウス、いわゆる企業内弁護士のアンケート結果(pdf)というのが企業内弁護士協会から公表されている。
弁護士さんといえば独立自営業というイメージだが、企業内弁護士の存在もすっかり定着し、増加傾向にあるようである。
そのアンケート結果で目についたのをいくつか取り上げてみよう。
まず、企業内弁護士は弁護士なのか、弁護士業務をするのか、例えば法廷に立つのかというと、使用者の代理人となる割合は30%以下程度のようである。
これに対して弁護士会費を使用者が負担しているのは80%以上に上る。その割に、一般従業員という割合が60%超というのだが。
つまり、企業内でも一応弁護士として遇しているが、仕事は訴訟案件というわけではなく、やや特殊性があるにとどまるのであろう。
このような企業内弁護士になることを望んだ動機は、ワーク・ライフ・バランスの確保が一番多いという結果で、恵まれた世界の話なのか、逆に弁護士業界の悲惨さを表しているのか、よくわからない。
ともあれ、晴れて企業内弁護士になった人たちは、80%超が土日にほとんど仕事をしなくて済むようになり、また70%超が一日10時間以下の労働時間で済んでいる。
この一日10時間以下の労働が「恵まれている」と評価されることは、外国人には内緒の特定秘密事項であろう。
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