Book:カリンと学ぶ法学入門
今年読んだ18冊目。
小樽商科大学教授で、この春から北大教授になる林誠司先生の編集によるカリンと学ぶ法学入門、商学系の学部学生を念頭に置いているということだが、法学部や法律に興味のある若い人たちに最適な法学入門書だ。
「おかしいわよ。なんで犯罪した人にそんな権利認めなくちゃならないの? 被害者は命取られて、遺族も悲しんだ挙げ句マスコミにいろいろ報道されて。なのに犯人は黙秘とか弁護士とかいろんな権利に守られてるっておかしいわ。」
ネット民にたくさん見られそうなご意見だが、さあこれをどう料理するのか。そもそも刑事裁判ってどうやるのか、憲法になんで規定があるのか、それになぜ黙秘権があるのかと、現代における問題にも目配りして解説が進んでいる。
もう一つ、「しつけ」と「児童虐待」とはどこが違うの? というストレートな疑問に当てられた章も興味を引く。
それから
「え、賭け事ってダメなの? じゃあ、競馬とかはどうなの? 他にも競輪とかパチンコとか。うちのお父さんもやるけど、あれで捕まるなんて聞いたことないよ。どうして競馬はよくって普通の人がやる賭け事がダメなの?」
これもまた興味深い設問である。
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