univ:大学教授の辞めさせ方
住吉学院では、法科大学院の田原教授が組合委員長で、給与・賞与の切り下げに強硬に反対していて、経営側と対立している。
この田原教授は、住吉学院に赴任して10年間、ひとつの論文も書いておらず、授業アンケートでも常に最低、また、田原教授が専任として所属する法科大学院は3年連続で司法試験に合格者を出していないので不採算部門であった。
ということで、田原教授が邪魔な経営側は、能力不足を理由にした解雇、あるいは所属部門廃止を理由とする解雇を考えたが、果たして可能か?
ネタ元はジュリスト1476号56頁の大内先生の論稿だ。
解雇は、原則として正当な理由がない限り権利濫用となるので、一般的に恣意的な解雇はできない。では大学教授はどうか?
通常のイメージでは、一般の従業員よりさらに解雇が困難なのが大学教授ということになっているが、これは公務員の身分保障とか、任期制との比較とか、多少異なる要素から来た誤解かもしれない。
大学教授は職務限定正社員の類型に入るので、その期待される職務遂行能力がないということになれば、解雇も可能というのが理論的な立場である。しかし、実際の所は裁判をやってみないとわからんということだ。
また、法科大学院廃止に伴う解雇は、整理解雇の一種となるが、これはこれで困難が予想される。
で、住吉学院は奥の手を使うわけだが、その顛末は原典を当たってほしい。
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