news:安楽死概念の拡大
ベルギーの事情だが。
フランク・バンデンブレーケン受刑者(50)は1980年代、婦女暴行事件を繰り返し、19歳の女子学生については、暴行の末に死なせた。終身刑を言い渡された。収監後は自身を「社会の脅威」と考えて仮出所を拒む一方で、刑務所にいることは「耐え難い精神的な苦痛だ」として、何年にもわたって安楽死を求めていた。地元テレビに録画出演し、「やってしまったことはどうであれ、私は人間だ。どうか安楽死を認めて」と訴えたこともあった。
これでは、単なる自殺を認めることと変わらないように思う。
記事によれば、「当事者に判断能力がある、自発的、熟慮のうえ、繰り返し訴えている、複数の医師が認める」という要件が必要だというのだが、判断能力と熟慮はともかく、複数の医師が認めるという点は、このケースで何を認めるということなのであろうか?
それ以外にも、受刑者なのに地元テレビ局に出演するとか、安楽死が年間1800件以上行われているとか、日本の常識では測り知れない国の話というところだ。
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