jugement:ハズレ馬券の購入費が必要経費と認められる
既に脱税の刑事事件では控訴審も終わっている話だが、行政訴訟での一審判決がでた。
大阪地判平成26年10月2日
日経:外れ馬券代、民事も経費と認める 大阪地裁判決
朝日:民事訴訟でも「外れ馬券は経費」 大阪地裁判決
4年間に35億1千万円をつぎ込んで36億6千万円のリターンを得たという場合に、ハズレ馬券の33億円あまりを必要経費とすることを認めたというものである。
刑事事件については既に大阪高判平成26年5月9日がこのことを認めている。
前提として一時所得なのか雑所得なのかという点でも異なる。雑所得であれば、必要経費が認められるわけである。
報道によれば、以下のような判断が示されたとのこと。(日経より)
田中裁判長は判決理由で、男性がインターネットを通じて多レース・多種類の馬券を継続的に購入して「個別のレースにおける当たり外れの偶然性の影響を抑えている」と指摘。こうした買い方をしている場合の払戻金は「営利を目的とする継続的行為から生じた雑所得」と認定。外れ馬券も含めた全ての馬券代を税法上の「必要経費」と認めた。
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