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2014/09/22

news:ねずみ講とビットコイン

ちょっと円天を思い出しそうになるが、ビットコイン業者がねずみ講をやっているとして、その資金の払戻しを命じる判決がアメリカで出された。

米連邦裁判所、ポンチスキームでBitcoin業者に4000万ドル超の払い戻し命令

テキサス州東地区連邦裁判所は18日、Bitcoin Saving and TrustとそのオーナーのTrendon Shaversに対して、同社の業務内容は事実上ポンチスキーム(ねずみ講の一種)だと認定して、同社に対して資金の預入れを行っていた顧客に対して総額4000万ドル超の資金の払い戻しを命じる判決を下した。

裁判所によると、Bitcoin Saving and Trustは年利7%の高利が得られるなどと巧みに勧誘を行うことで総額732,000 Bitcoinを集めた上で2011年11月に突然、Bitcoinの掲示板を通じてファンドを閉鎖することを発表していた。

この件については、資金拠出者が訴えを提起したのではなく、FTCが訴えを提起して、利用者に払い戻せとの判決を得た。
この辺りの柔軟さ多様さがアメリカ法の魅力でもある。
そしてこれを日本法でも取り入れようと、立法のための努力が重ねられてきたが、なかなかうまく行かない。
ネックとなるのは、従来の法体系との整合性であり、行政庁が詐欺被害者の私的権利を、訴訟を通じて実現するということを日本法に導入することには高いハードルを感じざるをえない。

また、このアメリカのケースでもそうだが、詐欺スキームが破綻して問題が顕在化してからであれば、どのようなルートを用いるのであれ、行政庁による訴訟ができるのであれ個人で訴えるのであれ、もはや回収の見込みは乏しいと言わざるを得ない。
逆に破綻前に行政庁が自らの判断で詐欺スキームと決めつけて提訴すれば、それが破綻の引き金を引くであろう。その場合、スキームに乗っかっている潜在的被害者が行政庁の行動によって被害者として現れることになる。これに理解を得られるのかというのも、なかなか疑問がある。

それでも、うまくハマるかもしれない例が出てきた時に備えて、武器としては行政庁による被害者救済の可能性を持っておくことが重要だと思うのだが、その程度ではなかなか各方面を説得するに至らないというところであろうか。

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