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2014/09/10

Bordeaux軽罪裁判所の傍聴

ボルドーのユニークな裁判所は、大審裁判所が用いており、従って刑事事件では軽罪裁判所Tribunal correctionelが用いている。

Dscf5327


このどんぐりのような構造物が、法廷である。大きな法廷はその全部を使って一つの法廷とし、小さな法廷は半分に分けて、一つ一つに法壇と弁護士のバー、そして壁沿いに一列の傍聴席が用意されている。

Dscf5328


さて、今日傍聴したのは大きい法廷で、軽罪裁判を午後だけでも10件以上行う忙しい法廷であった。
私達が入った時は、身柄事件の被告人に対して裁判官が尋問を行っているところであり、法壇には裁判官二名と私服の名誉職裁判官一名(いずれも女性)のうち、中央の裁判長がもっぱら尋問をしていた。

尋問が済むと、附帯私訴原告が責任追及と請求を述べ、検察官(やはり女性)が論告求刑をし、弁護人が弁論をして終わる。

ひとしきりそれが繰り返されると、休廷し、判決言渡しが始まる。即日判決か後日の判決かは裁判長が各被告人に尋ねていたが、全員が即日判決を選んでいた。

午後の第二部で行われた裁判で印象に残っているのは、2つある。

一つは、身柄事件で、母親に暴力をふるい、母親から告訴された男。その他に公的機関の窓口の女性に対して暴力や暴言を吐いたということでも訴えられていた。母親は附帯私訴を提起していなかったが、公的機関の窓口係の女性4人のうち1人は付帯私訴を、本人訴訟で提起していた。
被告人は、最初こそ裁判官の尋問にくちゃくちゃと答えるだけだったが、次第に調子に乗って裁判官の言葉を遮って発言し、弁護人に制止されていた。
附帯私訴原告の三人の女性が意見陳述をするときも、被告人が即座に反論し始めるので、裁判官には叱責され、弁護人にも制止されている。
そして検察官の論告求刑が始まると、またまた大声で反論を始めた。今度は裁判官が叱責する前に、検察官が大声で叱責し、その反抗的な態度は女性差別や人種差別であること、附帯私訴原告の女性たちに指図されるのが我慢ならないのだということ、その上裁判官も検察官も書記官も、つまり高い段上に座っている司法職全員に見下されているのが気に入らないのだろうということで、過重刑の適用を求められていた。

もう一件は女性の在宅事件で、娘と二人暮らしのシングルマザーなのだが、過去に男性と失敗をしたらしく、その男性への接近禁止や治療を命じられていたところ、その男性と誕生日プレゼントのロゼワインを飲んで一晩を明かし、朝には一緒にいた男性がナイフで刺されたり、その他にはも傷があって、近所の人の通報で病院に運ばれるという事態となった。
被告人の女性は、接近禁止命令違反のほか、傷害罪でも起訴されていたが、ナイフは自分の物だが自分が刺したのではないと否認していた。
しかし、接近禁止命令違反は疑いなく、ナイフも、なぜか綺麗に洗われていたし、それから被害者の血痕も検出されたのを彼女が持っていたということで、疑いの余地はなかった。

最後、判決はいずれも執行猶予や未決勾留を参入して釈放となりうるものであった。刑罰適用判事の呼び出しに答えるように、治療するように、その他の釈放条件を遵守することを誓わせて終わったのが午後7時すぎであった。

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