law:国際的な司法権限衝突
アルゼンチンの債務不履行に関連してアメリカ連邦裁判所の要求が、アメリカの銀行のアルゼンチンにおける行動を縛っており、アメリカの司法権に従うか、アルゼンチンの司法権に従うかの板挟みとなっている。
シティグループは今月19日の届け出で、アルゼンチンの再編された新国債を保有する顧客への9月30日に予定されている利払いのため、アルゼンチンから500万ドル(約5億1600万円)を受け取る見込みであり、グリーサ判事の命令に従い支払いをしなければ、アルゼンチンの法律の下で同行は「重大な制裁」に直面すると説明した。
アルゼンチン政府による利払いのサービスをすべき任務は、同時にアメリカ連邦裁判所の禁止命令に背くこととなり、シティバンクはアメリカの会社である以上アメリカの裁判所命令に従わなければならない。
しかし同時に、アルゼンチン国内における銀行免許等はアルゼンチンの行政監督下にあるので、そこでの役割を果たさない場合はアルゼンチン法に反することとなり、同国行政及び司法による制裁を受ける。
こうした司法摩擦は、多国籍企業である以上やむを得ないことなのかもしれない。つまり多数の国で営業する場合のリスクというわけである。
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