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2014/05/31

電子商取引準則のPublic Comment募集

経産省の電子商取引及び情報財取引等に関する準則について、パブリックコメントが募集されている。
「電子商取引及び情報財取引等に関する準則改訂案」に対する意見公募

今回の改訂点は興味深い項目が並ぶ。

【1】 Ⅰ-1-2 消費者の操作ミスによる錯誤
【2】 Ⅰ-4 未成年者による意思表示

【3】 Ⅲ 情報財の取引等に関する論点
【4】 Ⅲ-12 デジタルコンテンツ(新規)
【5】 Ⅲ-12-1 デジタルコンテンツのインターネットでの提供等における法律問題について (新規)
【6】 Ⅲ-12-2 デジタルコンテンツ利用契約終了後のデジタルコンテンツの利用 (新規)
【7】 Ⅲ-12-3 電子出版物の再配信を行う義務(新規)
【8】 Ⅲ-12-4 オンラインゲームにおけるゲーム内アイテムに関する権利関係 (新規)

電子商取引に関する二点は、錯誤の重大な過失再抗弁を可能とする確認画面のあり方について注釈を付けることと、未成年取消に関して意思無能力者の場合は無効である点を注記することが加わった。

特に後者については、一歩前進ではあるが、意思能力ありとされる年齢を7歳から10歳程度の知力、つまり小学生、それも一年生レベルからとしている。

成年と偽ったり親の同意を偽ったりする行為について、小学校低学年の子供が行う場合も高校生が行う場合も、さらに大学1年生が行う場合も、同様に評価してその責任を問うのだとすれば、未成年者保護の趣旨に見合った解釈とは言いがたい。

その意味で、今回の改定案が詐術の成否について「「詐術を用いた」ものに当たるかは、諸般の要素を勘案して、個別具体的に判断される」とし、その注記に「「詐術を用いた」に当たるかの判断要素としては、未成年者の年齢、商品の属性、商品の対象者、事業者の設定する年齢入力画面の構成等が考えられる。」としている点は注目される。
意思能力がないとはいえない場合であっても、小中学生が行った行為と高校生が行った行為とでは評価や帰責性が異なるので、小中学生が嘘をついても詐術とはいえないという意味を「未成年者の年齢」という判断要素に込めているのであれば、その姿勢は高く評価できる。
また商品の属性や対象者が子供を対象としているものであれば、その子供が親の同意を得たとウソを付くことも当然想定して、親の包括同意ではなく取引ごとの個別同意を要求し、その際には親の連絡先を記入させるなどの手順が必要であり、それをしなければ「詐術」により誤信したとはいえないという解釈に進むのであれば、高く評価できる。

既に今年の改訂前からこうした考え方は準則に採られていたようにも思われるが、今年の改訂はそれをさらに明確に打ち出し、説明部分では法定代理人の同意を確認する手段を「別途」講じることも選択肢として示されている。

その他、新規項目については概ね現在の実務慣行を追認したものと評価できそうであり、新たな概念や考え方を提示するなどの冒険的な内容は含まれていないように思われるが、これは準則の性質上やむを得ないことかもしれない。


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