国際刑事裁判所(ICC)被害者信託基金(TFV)に対する日本の拠出
外務省の報道発表に表記の項目があり、以下の様な記載がなされている。
1. 今般,日本政府は,国際刑事裁判所(ICC)の被害者信託基金(TFV)に対して,約60万ユーロの拠出を初めて行うこととなりました。2. 6日,北大西洋理事会に出席した安倍晋三内閣総理大臣が演説にて言及したとおり,我が国は戦争犯罪などの重大な犯罪を行った個人を国際法に基づいて訴追・処罰するICCの役割を重視しており,今般の拠出を通じて,紛争下の女性の保護を始めとした被害者支援をICCと連携して行う考えです。
3. なお,今般拠出する60万ユーロのうち,40万ユーロは性的暴力の被害者保護対策に充てられます。
60万ユーロというと、約1億円くらいであろうか。
被害者信託基金(TFV)については、以下の様な説明がある。
TFVは,ICCの管轄権の範囲内にある犯罪の被害者及びその家族のために,(1)裁判所の有罪判決に基づき被害者賠償を行うこと,及び(2)ICCが管轄権を行使している事態において,被害者及びその家族に物理的リハビリテーション,物資供与及び精神的リハビリテーション等を供与することを任務とし,その資金は,国家,団体,個人等からの任意拠出金等によって賄われる。
対応するTFV側のプレスリリースもある。
TFVとは、正式名称をThe Trust Fund for Victimsという。
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