Poitiers裁判所傍聴
入り口に行ってみると、中で何やら話されており、入っていいかためらっていると、廷吏の女性がやってきて、「何だ?」という。公開法廷かと聞くと、そうだというので、ビジターだけどいいかと聞いて、中に入れてもらった。
上記の写真の大きな赤いテーブルを囲んで、窓際に女性判事、手前の角に書記官と廷吏、そして手前にパイプ椅子で当事者代理人が二人、裁判官に向かって何やら弁論をしている。
この法廷では、法壇も高くなく、発言も椅子に座ってするが、法服は着ている。
ところが、次に弁論した弁護士は、相手方がおらず、しかも法服は手に持っただけで着ていなかった。おそらく事実上の発言をしていたのであろう。
その2件でこの部屋の裁判は終了。
続いて、廊下でばったり事務総長に会ったので、開いてる法廷を案内してもらつた。そこは、社会保障裁判所であり、面白いことに法服を着た裁判官の隣に男女ペアの私服の二人が座っている。そして検察官と当事者とが喧嘩腰で弁論をしていた。傍聴席ではほとんど内容は聞き取れなかったが、手当を支給するかどうかということが問題点のようである。
そこもすぐ閉廷したので、次に第三法廷と表示のあるところに入ってみると、そこは陪審裁判用の大法廷であった。
そこでは、年配の弁護士が三人の裁判官が座る法壇のすぐ前で熱弁を振るっているところであった。
その熱弁は、ところどころ弁論書面を読むが、大部分は原稿なしの演説であった。
彼の熱弁が終わると、相手方の若い女性弁護士が弁論。こちらはほとんど弁論書面を読み上げる方式で、代理人席から一歩も離れない。ただし、彼女の発音は聞き取りやすく、事案は執行と保全差押えに関して異議を述べた訴訟であり、彼女はその被告側、つまりは債権者側であることが分かった。
社会保障裁判所でも、この大法廷でも、事件が終わると、お前は何か事件で来ているのかと裁判官から聞かれるので、いやいや単なるビジターだというと、社会保障裁判所ではAh, bienvenueとのこと。
写真はいずれも先週ご案内いただいた時のもので、さすがに審理中は遠慮した。
午後は大学で勉学に勤しんだのだが、その間に書記官の組合が待遇改善を求めて裁判所前でデモを行っていた。テレビのニュースを見てびっくり。あの親切な事務総長さんがテレビで忙しそうにあれこれと話し合っていたのが映されていた。
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