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2014/02/27

Book:宮本節子「ソーシャル・ワーカーという仕事」


ソーシャル・ワーカーって、よく聞くけど何?という人に、とりあえず一読して欲しい一冊だ。

実際、ソーシャル・ワーカーという言葉からは、どのような仕事かわからないし、最近ではソーシャルという言葉がSNSとかソーシャル・ファンディングなどの使われ方に馴染んでしまったので、一層イメージがわきにくくなってきている。
ソーシャルという言葉には、社交的というような意味の前に、社会法という時の社会、あるいは社会権という時の社会の意味がある。すなわち社会保障であるとか、労働関係であるとか、生活保護であるとか、そのような領域の話題を指す言葉であり、ソーシャル・ワーカーはそのような問題を扱う専門職というわけである。

ソーシャル・ワーカーと称する人に出会うことは、最近まであまりなかった。ではソーシャル・ワーカーという仕事は最近できたかと言うと、そんなことはなく、長い歴史がある。彼らは、福祉事務所や社会福祉協議会などで相談員やケースワーカーという肩書きで働いており、福祉施設の支援員、児童相談所の児童福祉司もソーシャル・ワーカーだそうだ。

資格としては社会福祉士と精神保健福祉士が国家資格として存在するが、これらは名称独占であって、ソーシャル・ワーカーの仕事をするのに必須というわけではない。

具体的な仕事内容は、本書に生き生きと描かれているが、貧困や犯罪被害、各種虐待や暴力被害に苦しむ人々にい、救援と再起の手助けをする仕事とまとめられようか。

格差社会が定着し、拡大し、貧困率が高まり、しかも雇用を益々不安定にする方向に政府が邁進しているように見える今日、ソーシャル・ワーカーの仕事は重要性を増すとともに、逆に困難も増大していることだろう。
最後のセキュリティネットであるはずの生活保護についても、昨今の視線は嘆かわしい。それを強く感じる一冊だ。

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