2013年「現代用語の基礎知識」選 ユーキャン新語・流行語大賞 候補語発表!
例年あまり興味がないが、今年の流行語大賞の候補はなかなか見どころがある。
とりわけNHKのニュースでは取り上げなかった候補が今年の世相をよく表している。
お・も・て・な・し
コントロールされている
オリンピック招致の際の発言だが、実に日本の現状を表している。
滝川クリステルには悪いが、日本の誇る「お・も・て・な・し」の正体は、この間の食品偽装ではっきりした。どうせ味の分からない客だとバカにして、抜け抜けとロブスターを伊勢海老などと真っ赤な嘘をついてきたし、問題が発覚したら、とにかく問題になりそうなものは偽装かどうかにかかわらずに発表してやり過ごそうという態度に一転。
これが「お・も・て・な・し」精神だとすると、同じ時にまさしく抜け抜けとのたまわった「コントロールされている」という安倍首相の発言も全く同様で、虚偽表示、偽装そのものである。
同じ流行語大賞候補には「汚染水」というのもノミネートされているが、コントロールされてもいない汚染水を「完全にブロックサれている」と称して安全を装ったのである。
「アホノミクス」という言葉もノミネートされているが、ノミネートされていない言葉には「アベノリスク」というのもある。
「バカッター」というのは安倍首相には関係ない、まさに世相を表している。SNSの負の側面だが、「ビッグデータ」も微妙な立ち位置だ。ビッグデータの情報力が極めて有用な資源であることは否定しがたいが、そのプライバシーに対する脅威も無視できない。匿名化を徹底すれば話は別だが、個人特定不可能なまでにデータを細分化すれば、もはやビッグデータとは言いがたい。
そんなデータ蓄積の社会の中で、無邪気にお馬鹿を晒す若者たちのみならず、SNSにプライバシーを晒している多くの人も、無防備というほかはない。
以上のほか、以下の言葉は、世の中の右傾化を表すものかもしれない。
ヘイトスピーチ
NSC
集団的自衛権
特定秘密
ナチスの手口に学んだら
まあ麻生元総理のナチス発言は解釈の余地もあるし、何よりも安倍首相の発言とは逆で正直すぎるのが問題なのだが。
さらに以下の言葉は、労働者を大事にしようとしない政治や世の中を表している。
ブラック企業
限定正社員
追い出し部屋
というわけで、明るい世の中を表すはずの流行語大賞候補は、時代の記録として侮れないものであった。
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