nuk:福島第一原発事故の生物への影響
福島第1原発の事故により放射線量が高い地域では、生物が減少し、つばめには奇形が見られるそうだ。
放射線が高い地域では奇形が生まれるということをいうと、デマだなどと罵られる。
逆に放射線の悪影響を強調せず、安全だということをいうと、最近では科学的だとか言われるようだ。
生物への影響が原発事故に由来する放射線による結果なのかどうかは、確かにまだ不明ということだが、その可能性が否定されたわけではない。むしろ他には原因が見当たらない中で、放射性物質の汚染が原因ではないかと疑われている状態である。
分からないことをもって安全と言い換えるのは止めてほしい。その思考方法は、後に健康被害に見舞われた人たちが現れた時に、原発事故を起こした東電の責任を追及できなくする結果につながるのだ。そのようにして被害者の救済を阻んできた歴史が、水俣病を典型とする公害被害に現れている。
福島の子どもたちの間に甲状腺異常が極めて高い頻度で発生しているということ、通常は100万人に1人という頻度の甲状腺がんが、約36万人の事故当時18歳未満の子どもたちを調べると、17万6千人という途中経過にすぎないのに、既に甲状腺がんと診断が「確定」した子どもは18人、「がんの疑い」は25人に上る。
がんと確定された子どもだけでも通常の100倍、疑い例も入れれば244倍という高率で、福島第一原発事故後の福島県の子どもたちが甲状腺がんになっている。
にも関わらず、原発事故が原因とは認めないのは、どうかしている。
チェルノブイリのときは事故の4年後に甲状腺がんが激増したのだが、それ以前から既に発生はしていたのであって、4年たつまでに発生した甲状腺がんが原発事故の放射線によるものではないとは言えない。
むしろ、通常の100倍から244倍の頻度で甲状腺がんが福島の子どもたちの間に発生しているという事実が、2011年以前からそうだったというのであれば、なるほど福島原発事故とは関係ないと言えるが、そうではあるまい。
原発事故が原因であることを認めようとしないのは、消滅時効による東電の責任逃れを狙っているとしか思えないのである。
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