Book:基本講義 消費者法
留守中に発行されたことをTwitterで知ったが、現物を手にして、充実した内容に驚いた。
300頁そこそこのソフトカバーだが、消費者保護に関係する法律が網羅的に、しかも立体的に取り上げられており、特に実体法部分は充実している。
これに対して民事訴訟については、山本和彦先生の論考が全体像を明らかにしているので、それに続いていくつかの具体的な論考があるとよかったのだが、私と長野弁護士が同じ団体訴訟を扱っていて、そこだけ手厚いが、他はもう少し掘り下げたいところであった。
しかし消費者法に関する書籍は法改正の頻繁さに応じて改訂スピードも速いのが通常である。
本書も、そうした改訂スピードについていけるとすれば、より充実した内容に改める機会がたくさんあるだろう。
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