Mediaリテラシー:藪の中(2)
MM総研というところが2012年度の電子書籍専用端末の出荷台数は47万台だったと発表した。
これを報じた朝日の見出し
電子書籍端末、出荷伸び悩む 昨年度47万台
これに対する産経の見出し
昨年度の電子書籍端末、出荷台数42%増 首位キンドルをコボ猛追
どっちがホントなんだと思ってしまったが、どっちも本当であった。
朝日が伸び悩みと表現したのは、2011年度が2倍以上の伸びだったのと、「MM総研は12年度の出荷台数を93万台と予想していた」という点にある。
産経の方は、そうした分析はしておらず、「アマゾンと楽天の“宣伝合戦”の効果」でこれだけ伸びたというトーンで書かれている。しかも「読書の専用機である電子書籍端末は、他の機能も併せ持つスマートフォン(高機能携帯電話)やタブレット端末に押され、「拡大し切れない」(MM総研)との見方はあるものの」「13年度は12年度比10.6%増の52万台になるという」との見通しを伝えている。
ちなみに13年度の見通しに関する朝日の記述は「13年度の出荷も12年度比10・6%増の52万台にとどまる」という悲観的なトーン。
同じ数字を同じニュースソースから引いて、評価は正反対な印象だ。
MM総研自身のレポートの評価は、産経の方に近いかもしれない。
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