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2013/07/30

droit d'auteur:土屋アンナ舞台事件

朝から知的財産ないし契約法のお勉強素材が話題になっている。

読売online:土屋アンナさん舞台降板…稽古途中から姿見せず

舞台の制作会社によると、土屋さんは8月6~9日に東京、同月16~18日に兵庫で主演舞台「誓い~奇跡のシンガー」に出演予定だったが、稽古途中から姿を見せなくなった。同社は公演の中止とチケットの払い戻しを発表し、「正当な理由なく無断で舞台稽古に参加しなくなった。損害賠償訴訟を含む断固たる措置を講じる」としている。

この舞台のウェブサイトには、現時点で公演中止のご挨拶が載っている。いずれなくなるだろうから、正確を期すために、該当部分を転載しておく。

公演中止のお詫びとお知らせ

当社は,土屋アンナ氏の舞台初主演公演「誓い奇跡のシンガー」(本年8月6日~9日東京公演,8月16日~18日大阪公演)を企画,準備してまいりましたが,主役の土屋アンナ氏が公的にも私的にも何らの正当な理由なく無断で舞台稽古に参加せず(参加予定の稽古(本番直前の通し稽古を除く)8回中最初の2回のみ参加し,その後すべて不参加),専らそのことが原因で同公演を開催することができなくなりました。

本公演を楽しみにし,さらにはすでにチケットを購入してくださったお客様,関係者の皆様には,多大なご迷惑をおかけして大変申し訳ございません。

心からお詫び申し上げますとともに,購入されたチケットは本日以降払い戻しをさせていただきます。

今後,当社としましては,土屋アンナ氏に社会人としての責任をお取りいただくべく,損害賠償訴訟を含む断固たる措置を講じる所存です。

平成25年7月29日

株式会社タクト代表取締役 甲斐智陽 こと 髙橋茂

(本件に関するお問い合わせは株式会社タクト代表取締役髙橋茂 tact.takahashi@gmail.com までお願いいたします。)

このページには画像ファイルにて、「車椅子シンガー・濱田朝美原案」とある。
その濱田朝美さんのサイトに行ってみると、話はぜんぜん違うようだ。

日本一ヘタな歌手☆濱田朝美ブログ☆
その「重大なお知らせ」というエントリによれば、濱田さんがこの舞台の存在を知ったのは記者発表1週間前に友人からネットに出ていると聞かされた時で、濱田さんの方から製作者・監督に連絡をとったところ、舞台化の了承を得ているという話だったが、その了承を得たと言っている事実は、以下の様な経緯。

一年半ほど前に、私が多摩センターで路上ライブをしていた時
元担当が私の元に監督を連れて来て、"今後何か協力して下さるかもしれないから、ご挨拶して。"と言いました。
私はただ、自己紹介と今後何かありましたらよろしくお願いします。と言いました。
その事を、許可を取ったと言っているようでした。

しかし、その時は舞台化の話などは無く、その後も監督とお会いする事も、元担当からそのようなお話をされる事はありませんでした。

製作者側によれば、この業界ではこれで許可したことになるんだというのだが、本当か?

濱田さんは納得しないまま、7月16日のプレミアムライブ「舞台の成功をみんなで祝うパーティー」の案内が届き、そこで話をしようと出かけて行くも、監督とは話せないまま。
しかし、その場で主演の土屋アンナに会い、事情を話すと、土屋アンナから製作者側に「原作者の納得の行くものにしてほしい」と話してくれた。それでも製作者側は台本を原作者に送っただけで話には応じず、同意には至らなかったので、土屋アンナが出演拒否する事態となったというのである。

土屋アンナの公式サイトには、現在、以下の様な刑事掲示がされている。

経緯といたしましては、本件舞台稽古期間中に、原案の作者の方から「本件舞台の台本を見ていないうえ、承諾もしていない」という連絡があり、製作サイドに対し、原案の作者の方の固有の権利に万全の配慮を尽くすよう対応をお願いしておりましたが、本日突然、製作サイドの代理人より、一方的に公演中止の決定と損害賠償請求の書面が届き、それと同時にホームページにもアップされたという次第です。

弊社としては、突然の中止決定に対し、現在事実関係について早急に調査をし、しかるべく対応する所存です。

さて、全くの局外者としては、いずれの言い分が正しいのかは分からない。焦点は、原作者の許諾を得ているかどうか、その許諾内容の範囲で制作されたものと言えるかどうかの一点にかかっている。

濱田さんのサイトの内容が正しいとすれば、製作者側が著作権侵害をしたものであって、これに出演者が出演を拒むのは全く正当であろう。
その場合は、損害を賠償すべきなのは土屋アンナではなく製作者側ということになる。

仮に製作者側の言い分が正しいとなると、土屋アンナの立場は微妙である。濱田さんの誤った説明を信じたことが、出演契約を反故にしたことの正当な理由となるかどうかは、なんとも言えない。土屋アンナ側としては、一種の不安の抗弁を主張したいところであろうが。

そういうわけで、濱田さんの説明が正しいかどうかがはっきりしない段階では、土屋アンナ側は大きなジレンマに直面したことであろう。もちろん土屋アンナ側としては、濱田さんの説明が正しいことについてある程度の確信があったからこそ、こうした行動に出たのだろうが。

追記:誤字のご指摘ありがとう御座います。お恥ずかしい。
それと、出版社が勝手に許諾したのではないかという指摘や、濱田さんの本にインスパイアされただけ(のまネコ問題の時のAVEX風に)という可能性のご指摘、いずれもごもっともです。
そういうわけで、「一点にかかっている」というのは言いすぎでした。

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コメント

「土屋アンナの公式サイトには、現在、以下の様な刑事がされている」


....ここ刑事ではなく、掲示では?

意図的に御変換されているとしたらあれですがw

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投稿: じゃが | 2013/07/30 16:37

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