憲法院院長が紹介するPalais Royalと憲法院
フランス司法のある種の中心が、パレ・ロワイヤルと呼ばれる建物だ。直訳すると、王宮。
ここにはフランスの憲法裁判所であるConseil constitutionnelle、行政最高裁判所兼行政立法府であるConseil d'Etat、それに文化通信省が入っていて、すぐとなりにはコメディ・フランセーズがある。
この建物を、憲法院院長自らが紹介するビデオがYouTubeに出ている。京大の曽我部先生が紹介していた。
また、憲法院の役割を院長自らが紹介するビデオもある。
この中で、割と最近始まった具体的事件の裁判の際の違憲立法審査について、院長の説明によれば法廷と同じ形の部屋で真の裁判手続が行われているという。一方当事者は法律の無効を主張する当事者の代理人弁護士が、その理由を弁論し、他方当事者は立法者を代表して、国会の議長または行政府の官房長官の代理人が憲法適合性について弁論するという。
昨年の建物一般公開の時にも院長先生が自ら説明に当たっていて、握手までしてもらったのだが、そのときはこの法廷が公開の対象になっていなかった。
しかし、この部屋で行われている弁論は、逐一ビデオ公開されている。
→弁論ビデオ
素晴らしいことである。
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コメント
でもなんで民主主義元祖の国が裁判所にねえ・・・。
ギロチンの自己嫌悪だろうか。
投稿: bamboo | 2013/06/09 11:58