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2013/06/17

nuk:高市早苗「原発事故によって死者は出ていないし、コストは安い」

高市早苗・自民党政調会長が次のように述べたと報じられている。朝日新聞

「事故を起こした東京電力福島第一原発を含めて、事故によって死亡者が出ている状況ではない。安全性を最大限確保しながら活用するしかない」 「原発は廃炉まで考えると莫大(ばくだい)なお金がかかるが、稼働している間のコストは比較的安い」

この発言を聞くと、直ちに思い浮かぶのが、原子力利用の是非をめぐる意見交流会で「原発事故による死者は出ていない」と胸を張った電力会社社員の姿だ。その他にもあちこちでそういうドヤ顔をする人々が散見されるが、高市早苗がその列に加わったわけだ。

しかし、中日新聞が「東京電力福島第1原発事故に伴う避難やストレスによる体調悪化などで死亡したケース」を原発関連死と定義して集計したところ、少なくとも789人に上るということだ。
例の双葉病院での無理な避難で亡くなったお年寄りなどが有名なところだ。

これらを高市早苗氏は無視するということだろうか?

あるいはその点は定義の違いということかもしれない。しかし、上記のように「死者は出ていない」とことさらに言うことの意味は、原発事故は重大な結果をもたらしていないから、原発を運転しても問題はないということが言いたいわけだ。
この原発事故は重大な結果をもたらしていないという言動は、実にスキャンダラスではないか。国土の一部を数十年も使用不能にしてしまい、莫大な処理コストに税金をつぎ込み、それも数値目標も定めないで形ばかりの作業に税金をつぎ込み、それらの地域に住んでいた何万という人を避難生活に追いやり、いくつかの市町村は亡命政府のような状態に置かれている。
これでも直接の人死がなかったからといって重大事故でないと言えるのか?

上記に引用した後半のコストについての認識も含め、原発のためなら黒いものでも白と言いくるめて良いということみたいだ。

廃炉のみならず、使用済み核燃料の処理方法も、まだ固まってさえいない段階だ。これらは原発による発電コストそのものだということ、原発を動かす限り誰かが負担しなければならないコストだということがわからないのだろうか?

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コメント

原発事故と言うのは一度起きてしまうと他のどの様な事例より深刻です。例えば天変地異での被害や天災等は、不幸な出来事であっても復旧に取り組む事が出来ます。しかし原発事故で放射能汚染が広がった場合、その地域全体を棄てざるを得ない様な状況に陥ってしまいます。たとえそこにどの様な文化が栄えていようが、どの様な重要な施設があろうが、結果的にその地は長期間に渡り不毛の地と化してしまいます。除染や線量の減少と言った言葉が飛び交い、政府も帰村に向けた活動を進めていますが、いずれにせよ元の状態には決して戻らないと言う厳しい現実を認識する必要があります。放射能による健康への被害は現時点ではすぐに出てくるものではないかも知れませんが、将来大変な問題となって日本に降りかかってくるかも知れません。重要な事は、われわれが日々、放射能について鈍感になって来ていると言うことです。マスメディアでも線量については最近不思議なくらい報道されませんし、そう言った話題に触れません。しかし忘れてはいけないのは、事故前は決して放射能が検出される事が無かった所で当たり前のように(たとえ人体に害が無いレベルにせよ)検出され出していると言う事でしょう。忘れてはいけないのは東京からわずか300キロ未満の距離に現在も大量の汚染水を出し続ける原発がある事です。福島の事故はまだ終わっていません、これからです。増え続ける汚染水の問題はある意味、空中に放出される放射能より深刻です。このまま行くと無限に溜まり続けるでしょう。いずれ陸か海に放出せざるを得ないと思います。この事故の終結の困難さがいずれ国家の屋台骨を揺るがす事態に成るのではないかと心配しております。殆ど報道されませんが、最近海外に避難移住を考える日本人が激増していると聞いております。これは前向きな移住では無く避難です。それらの考えを持つ人たちを過剰反応だと非難する者もいるかもしれませんが、多くの人たちにここまでの決断を強いてしまった事の重要性を政府は認識しなければいけません。死者が一人も出ていない、安価なエネルギーであると言えばその通りです。われわれもその安価なエネルギーの恩恵を大きく受けてきました、しかしいざ事故が起きたときの被害の甚大さを考えた場合、後で責任のなすりあいをした所で全ては後の祭りです。高市氏は日本経済を再生させる為には、危険であっても安価なエネルギーを使うほうが合理的と考えたのかも知れません。しかし、先のことは何も考えていない発言でしょう、しかし彼女は政権与党側の人間です、国民にとっての最終的な利益は何か、じっくり考え直す義務があるのではないでしょうか。

投稿: Sanshiro Omori | 2013/06/18 13:49

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