court:裁判所速記官の今
裁判所速記官は、最高裁がその養成を停止したので、将来は廃止をするつもりなのであろう。
現在は現職の人たちの自然減を待っている状態であり、いわば絶滅危惧種のようになっている。
しかし、最高裁が速記に代わる証言記録の確保策としているのは、録音と外注による反訳である。
反訳には時間がかかるので、証言の記録はすぐには入手できない。そもそもコストがかかるものだから、外注は当事者が希望する限りとなっている。
刑事裁判、特に裁判員裁判の場合は、それでは間に合わないので、ビデオ記録を音声認識システムで文字化したデータで検索して利用することになっている。
こうしたやり方に比べ、発達した電子速記は、リアルタイムのトランスクリプトが可能となり、証言を行なっている法廷で字幕のように表示することも可能である。速記者の理解できない言葉はその場で確認もできるので、正確性も数段マシだ。
そういうわけで、はやとくん通信という速記者のニュースレターでは、宮崎県弁護士会と東京弁護士会が今年になって発した意見書を掲載している。→宮崎県弁護士会会長声明pdf、裁判所書記官に関する意見書(東京弁護士会)
この点に関する最高裁の態度は固いが、電子速記はハイテクであり、先端技術の活用による司法の高度化の一環として、ぜひとも速記官の養成を再開して貰いたいものである。
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コメント
仰る事には賛成ですけ。
ただ、裁判官以外の裁判所職員も、定数の削減(国家公務員の総数の削減)の対象ですし、実際に「裁判所職員定員法」をみても、削減方向での改正が行われたばかりですし。
公務員定数の削減は国策でもありますし、改めて、速記官を養成する人員(定員枠)の余裕があるかどうか・・・。
国会も同じ理由で速記者の採用は止め、議院速記者養成所の廃止を行ってますし。
投稿: 秘匿希望。 | 2013/05/26 20:31
速記官ご出身の弁護士さんとかいらっしゃらないでしょうか。
書記官出身のある弁護士さんは先輩にへつらうことだけが得意で、嘘っぱちで弱者を恫喝する300代言さんを止めることすらできず、小学生みたいに小さくなって、先輩と二人で廊下で立たされて、お花のお水やりも、冷蔵庫の中の大根と人参の処理すらできず、大事な大事な甘夏を腐らせます。
顔がいいだけのただのアイドルちょびひげBも、
元金融機関勤務の守銭奴Bも
禿げてるだけが取り柄の守銭奴Bも
お金がとれないと動けなたくさんのお友達もどきBも
要らないのです。
投稿: 秋元和美 | 2013/05/27 10:30
録音反訳が、「外注は当事者が希望する限りとなっている」とおっしゃる趣旨がつかみかねますけれど・・・反訳業者に出すかどうかは、当事者の意向ではなく、裁判体が決めておりますので・・・。
投稿: えだ | 2013/05/27 22:27
速記官は無駄ですよ。
労働する時間が短すぎる。そのくせ、書記官よりも給料が高い。
速記官から書記官に転官させた人らなんてお荷物以外の何者でもない(政策的に優遇はしていってますがそれが余計に歪みを…)
イメージされてるよりも,ずっ~と時間がかかるケースのが多いです。
はやとくんとかに熱心な人の一部は上記の腐った例とは違うのかも知れませんが、職員で真剣に復活してくれと思っている人なんて居ないでしょう。
投稿: ・・・。 | 2013/05/30 01:15