court:家裁調査官になるには
家庭裁判所調査官というのは、裁判所職員にしては珍しく法律以外の素養を要求される職種であり、試験により選抜される。
この選抜試験は、かつては家庭裁判所調査官補の採用試験だったが、去年からは総合職試験(人間科学区分)という採用試験となり、院卒と大学卒とに分かれている。
試験科目は一般教養のほか、専門科目として心理学、教育学、社会学、社会福祉学のうちから事前に選択したものと法律学の試験を一次で論述式で受け、二次試験では臨床心理学などの科目群から2問選択+民法・刑法の試験がある。さらに、政策論文試験とグループ面接がある。
これにより家庭裁判所調査官補として採用されると、裁判所職員総合研修所 家庭裁判所調査官養成課程で2年間の研修を受ける。
その2年間の内容は、以下の通り。
裁判所職員総合研修所で約1週間の初任研修
配属庁で約1か月間の実務修習 (予修期修習)
裁判所職員総合研修所で約3か月間の前期合同研修
配属庁での1年余りの実務修習
裁判所職員総合研修所で約6か月間の後期合同研修
この約2年間の養成課程修了により、晴れて家庭裁判所調査官に任命される。
競争率はかなり高く、院卒大卒とも10倍前後の狭き門だ。
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