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2013/04/26

law:面会交流強行論に梶村太市教授が一撃

判例時報2177号巻頭論文に、梶村太市教授が「親子の面会交流原則的実施論の課題と展望」と題する論文を載せている。
先日のDVシンポでは、岐阜大学の立石先生がDVのある元夫婦に関して面会交流の当否を慎重に考えるべきとの議論を展開されていたが、他方で、その直前には面会交流を定めた調停調書・審判に間接強制が可能な場合があることを最高裁が認めていた

梶村教授は、面会交流が実体的権利であることを前提としている面会交流原則的実施論(むしろ原則的強行実施論ともいいたいとする)が民法766条の立法経過や趣旨、最高裁判例の趣旨に反し、理論的根拠もなく、その強行は子の利益を害する蓋然性が高く、我が国の伝統的な子育て文化を破壊しかねず、場合によっては権力による「児童虐待」であって子どもへのいじめともなりかねないと、痛烈に批判している。

だからといって間接強制が一切許されなくなるというわけではない。かつての梶村説は間接強制否定説だったが、この論文では、「債務者側や子どもの事情等から考えて、間接強制してでも面会交流を実現することが子の利益に適う特別の事情がある場合には、間接強制も許される」とされるが、これはもちろん面会交流原則的実施論に立つものではない。

ということで、面会交流と間接強制に関する議論をするには必読の論文だ。

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