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2013/03/07

consumer:保険を利用したリフォーム勧誘

住宅が大雪等の災害の影響で修理が必要になった場合、火災保険により修理代金補填が可能になる場合がある。
例えば、住自在という商品では、風災(台風、暴風等)、雹(ひょう)災、雪災(豪雪、雪崩(なだれ)等)により、損害額が20万円以上となったときに、実損額を保障するとある。ただし、使えない場合があったり、保険金額を調整する必要があったりして満額はでないこともある。

ところが、保険により全額カバーされるから、負担ゼロで修理できるとしてリフォーム工事を勧誘する業者があり、しかも契約後の解約料が高いというワナが用意されていたりする。

例えばグーグルで、「火災保険 住宅修理」と検索をしてみよう。すると、火災保険を利用した住宅修理を勧誘するサイトが沢山出てくる。その中に混じって、国民生活センターや消費者センター(例えば長野県阪南市)が出している注意喚起のページもあるが、多数はリフォーム工事勧誘だ。

そして中には、この種の勧誘に従事する勧誘員を「起業」と称して募集しているページが有ったりして、そこには次のように書かれている。

お客様自身は、日常生活の中で屋根に登る事はないので、被災していないと思っていても専門調査員(損保協会登録)が無料診断しますと、何らかの被災箇所が高確率(50%以上)で見つかります(敷地内の動産であれば、外壁、車庫、エアコン室外機、門扉、テラス等も適用になります)。現在加入してる火災保険を利用して、合法的にお客様のご自宅、集合住宅(アパート・マンション)の屋根、工場、店舗等を、金銭的負担を全くかけずに、補修・修理して頂く提案ができます

この中で「合法的に」などと書かれている辺りがいかにも、ぱっと見胡散臭いのではないかという自覚を露わにしていて、味わい深い。

それはともかく、ホームページを見ていると、怪しい事業者なのか、優良な事業者なのかはよく分からない。みんな、無料見積りをうたっており、見積もりをとるだけならと、つい電話をしそうにもなる。

しかし冒頭に書いたように、保険が適用になる場合とならない場合とがあり、見積もりをした事業者が保険でカバー出来ますと断言したとしても、保険会社の見解は別かもしれない。その段階で修理契約を締結し、しかもその条項に見積もり金額を基準とするキャンセル料が入っていたりすると、見込みが外れて契約を辞めたいとなった場合でもキャンセル料を要求されることになる。

あるいは、経済産業局のページに載っている事例では、保険会社からの調査委託を受けていると称する者Xが来て、「保険金請求をXに委任する旨の委任状」を書かされ、その委任状で修理もしないのに保険金請求を勝手にされ、また保険証券は預け先の銀行にやはり委任状で引き出され、しかも修理契約を締結したと称する書面が渡されていて、それには解約料の定めがあるというケースもあった。

無料見積りを持ちかける事業者のすべてが詐欺業者だとは言えないが、見積もり段階で契約書や委任状を書かせたり、保険会社との交渉を代行するという事業者の場合には、特に注意が必要である。
また上記のように勧誘員を募集している場合、勧誘員の報酬は歩合であるから、勧誘員は勧誘員で契約をとることに強いインセンティブがある。ここの構造に消費者被害を発生させる素地がある。

契約してしまったら、訪問販売にはクーリングオフがあるということを頭に入れて、行動することが肝要であるとともに、不当な契約条項については適格消費者団体に通報して止めさせるように動いてもらうことも重要だ。

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