Operaオルフェウスを見る
文京区の森鴎外生誕150年記念事業の一環で上演された森鷗外生誕150年記念 グルック作曲/森鴎外訳 歌劇「オルフエウス」を見た。
主演オルフェウスを演じたのは、カウンターテナーの青木洋也さん。
素敵な歌声だった。
しかし、なんというか、とても独特な演出にびっくりするやら感動するやら。
とても日本風味を強くまぶした舞台なのだ。
最初からびっくりしたのが、舞台に明治ファッションに身を包んだ男女が現れ、観客に手を振り、オーケストラボックスを見下ろして序曲に聞き入る。要するに明治の観客を再現しているわけである。
また愛の神アモオルは、ちょっと丈がちんちくりん気味の振袖姿。
それに花柳寿美さんが扮する神は、神道の神様風である。
主人公と怒り狂った自然の神々との演技は、能や歌舞伎の様式美を思わせる。
蝶々さんで時折見られる微妙な日本趣味とも異なる、日本人による日本趣味なのだが、それを鴎外の訳詞とはいえ音楽はもちろんグルックのものであり、その取り合わせはなんというか、微妙と絶妙の境界線にある。
演出家は渡邉和子さんであり、彼女の演出舞台を見てみたいと思わされた。
ちなみに、以下は、同じ森鴎外訳の舞台を東京芸大で再現したもののDVD。
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