book:督促OL修行日記
債権回収の現場を、その最前線に配置された新人OLの立場から明らかにしてくれる本だ。
その軽い語り口はブログ本ならではだろうが、中にかなりの分量を占めるコラムを読むと、顧客に怒鳴られてオロオロするだけのか弱い女の子というだけではない、しっかりと勉強や訓練をして職場の勝ち組に入ることができた人であることも分かる。
督促電話で相手に支払わせるというのは、払う気も金もあるけど忘れているだけ、という相手であれば容易だが、払う気もしくは金、またはその両方がないという場合には困難なタスクとなる。その困難を克服するには、頑張ること以上にテクニックが必要であり、心理面の研究も必要となる。先輩・同僚のテクニックを盗んだり、アドバイスを上手に活用したり。
最初はクレームや怒鳴られることに心を病んで辞めそうになる主人公が、次々辞めていく先輩・同僚を横目に生き残っていくところにこそ注目だ。
ただ、本書を読んで心配になったのは、心を病むまで追い込まれて辞めていくオペレーターたちの処遇で、ちゃんと労災申請して労災認定されているのだろうかというところだ。
本書のような就業環境で長時間労働を強いるなど、それ自体が安全配慮義務違反だろうし、会社は使い捨てにすることはできず、一生面倒を見る必要がある。
それが嫌なら、心の健康を損ないかねない業務は短時間にとどめ、危険が見えたら配置転換するなどするということが必要で、その分、人件費コストはかさむことになるが、やむを得ない。
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