海外進出する日本法データベースWestlaw JP
Westlaw Japanは、日本の法律、判例、文献データベースであり、このブログでも度々紹介している(例えばlaw:日本法データベース比較)が、海外の法律事務所やロースクールに結構売れているらしい。
産経ニュース:トムソン・ロイターのオンライン法情報サービス『Westlaw Japan』を ハーバード・ロースクール図書館が採用
記事見出しではトムソン・ロイターのデータベースであるかのように書かれているが、トムソンが傘下にもつアメリカの代表的法律データベースWestlawと、日本法の条文別判例集や加除式の書物などで伝統のある新日本法規出版のそれぞれのノウハウを持ち寄り、日本法のデータベースを作成する会社として合弁で立ち上げたのがウェストロー・ジャパン株式会社であり、データベースのWestlaw JPは従って日米合作である。
ただし、アメリカのウェストローのようにキーナンバーシステムをとっているわけではなく、また法典法国の日本での判例の位置づけも、やはりアメリカとはなんだかんだと異なるから、判決の先例的価値の有無について本家ウェストローのようなシステムが完備しているわけではない。
そのような違いがあるWestlaw JPを、ハーバード大学ロースクールに提供するとなると、WestlawでできることがJPには出来ないじゃないかと文句が出るのではないかと、少し心配ではある。
しかし、顧客は日本法研究者や日本法を扱う実務家であろうから、Westlawと比較して劣るといった心配は杞憂なのかもしれない。
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