Europeennes 歴史遺産の日
今日と明日は Journées européennes du patrimoine という催しが行われている。
これは、分かりやすく言えば、歴史的建造物を一般公衆に門戸を開き、見学ができるようにするという日である。日本でも時々御所の公開とかやっているが、ヨーロッパでは、この二日間に16000もの施設が門戸を開くというから壮大だ。
そういうわけで、今日(9月15日)はコンセイユ・デタと憲法院、そして文化・通信省が入ったPalais Royalという建物と、国民議会とを見学することにした。
Palais Royalの方は日本人にお馴染みのルーブル美術館に隣接した地域にあり、コメディ・フランセーズも隣接している。
その裏の方で並ぶこと20分あまり、憲法院から見学が始まった。
比較的最初のほうで、評議室を通った。こちらはかつて、初めて違憲立法審査が訴訟事件に際して行われるようになった頃に公開されていたビデオに写っていた部屋だ。
残念なことに、現在ビデオで公開されている審議に用いられている部屋は、見学コースに入っていなかった。
憲法院の院長室では、Jean-Louis DEBRÉ院長が自ら憲法院の意義やフランスと共和国との関係、法制度の歴史の面白さなどを説明していた。
院長は気持よくしゃべっていて、フランス人の常で喋り出したら誰かが遮らない限り喋り終わらないという状態で、見学者も話が終わるまではじっと立ち止まって聞いている。
しかし、警護の人は、前に進んでくださいと身振りで見学者を動かそうとする。それは無理であろう。
帰り際には、運良く握手までしてもらってしまった。
憲法院の他の写真はフェイスブックアルバムに公開中。
憲法院の次は文化・通信省で、こちらもメインの部屋には文化通信大臣がいた。しかしこちらでは見学者に説明するということはなく、もっぱらマスコミが回りを囲んでインタビューやらなにやらをし手いた。
従ってこちらはパス。
次に、ようやくコンセイユ・デタの建物部分に到着した。
コンセイユ・デタという組織を日本の制度になぞらえて説明するのは大変難しいが、内閣と各議院の法制局が集まり、これに内閣の発する政令制定権限を付与し、さらに最高裁から行政裁判権を移管したような組織である。
国王評議会に起源を持つ組織であり、その長は当然国家元首であるはずなので、コンセイユ・デタのトップは副長官 vice-presidentと呼ばれている。
ここでもやはり、副長官の執務室で副長官自らが見学者に部屋ので装飾の由来などを説明していた。
各セクションの会議室を見学しながら進むと、大会議室に到着した。
大会議室は、フランスの王宮的装飾とは一味違う、印象派の絵画が周囲を埋め尽くす会議場だった。
たっぷりと説明を受け、沢山の部屋を回ったので、10時からの見学が終わったのは、12時過ぎであった。
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