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2012/08/07

consumer:集団的消費者被害回復に係る訴訟制度案のパブコメ・再び

既に2回は意見聴取があったと思われるが、再度、消費者庁は日本版クラスアクションともいうべき集団的消費者被害回復に関する訴訟制度案を公表し、これに意見を募集している。

「集団的消費者被害回復に係る訴訟制度案」についての意見募集及び説明会について

集団的消費者被害回復に係る訴訟制度案の概要.pdf
集団的消費者被害回復に係る訴訟制度案.pdf

これには平成24年8月7日(火)から平成24年9月6日(木)までの意見募集と、平成24年8月20日の説明会が用意されている。説明会には事前申し込みが必要である。

この制度に対する過去2回の消費者庁の下での意見募集の結果は、以下のとおりである。後者、骨子に対する意見のまとめは、今回の意見募集と同時期に発表されている。

平成22年「集団的消費者被害救済制度」に関する意見募集の結果の概要について.pdf
平成23年「集団的消費者被害回復に係る訴訟制度の骨子」についての意見募集に対する主な意見の概要及び意見に対する消費者庁の考え方.pdf

このうち、特に後者の「骨子」についての意見に対する消費者庁の考えが、今回の「制度案」に反映されているのであろう。

この制度の概要を分かりやすくまとめると、多数の消費者が同一の事業者から契約上のトラブルで損害を被った場合に、事業者が責任を負うべきかどうかを消費者団体が裁判で明らかにし、仮に責任を負うべきとなったら、同じ消費者団体が個々の消費者からの依頼を集めて、事業者に損害賠償を請求するというものである。
事業者に責任があるかどうかを決める第一段階の訴訟を、共通義務確認の訴えという。
そして第二段階で個々の消費者からの損害賠償を求める手続は、普通の訴訟ではなく「簡易確定手続」と呼ばれるもので、破産手続で行われるような債権確定手続に類似の制度だ。
もっとも個々の消費者の事情により損害賠償責任は生じないという場合もあるので、裁判所が全消費者の権利を認めるとは限らない。そして消費者の権利が認められても、事業者が異議をいえば、通常の訴訟手続でその消費者の損害賠償権があるかどうかが決められる。

今回の制度案で、骨子に比べて新しくなった部分として、第一に、共通争点確認の訴えが共通義務確認の訴えに変わった点が注目できる。
 これは用語上の問題に思われるかもしれないが、骨子では「共通する責任原因の確認」という表現であったところが、制度案では「事業者が、相当多数の消費者に対し、これらの消費者に共通する事実上及び法律上の原因に基づき、個々の消費者の事情によりその金銭の支払請求に理由がない場合を除いて、金銭を支払う義務を負うべきことの確認を求める訴え」と定義されている。
 つまり、骨子では何を確認するのか、事実の存否や法律関係の存否などを確認するのか明確でなかったところが、制度案では明確に事業者の「義務」、つまり法律関係の確認という体裁になっている。
 これで、新しい制度が証書真否確認の訴えに加えて新たな「事実の確認」を明文化するという可能性はなくなったと考えられよう。

以下、続く。

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