arret:内部告発者の左遷を違法とした高裁判決が確定
このブログで、2011年8月31日付けで書いたエントリ「arret:内部通報者を不当に処遇するオリンパスに鉄槌」について、上告が退けられたようである。
毎日jp:配転訴訟:原告の逆転勝訴が確定…オリンパス側の上告棄却
社内のコンプライアンス窓口に上司の行為を通報したため不当な配置転換を命じられたとして精密機器メーカー・オリンパス社員の浜田正晴さん(51)が配転の無効確認などを求めた訴訟の上告審で、最高裁第1小法廷(白木勇裁判長)は28日付でオリンパス側の上告を棄却する決定を出した。浜田さんの逆転勝訴とした2審・東京高裁判決が確定した。
詳しいことは上記のエントリを参照していただきたい。毎日新聞サイトの用語法は相変わらず不正確の極みで、「上告棄却決定」というのでは何のことやらわからない。可能性としては、上告不受理決定か、上告棄却判決か、いずれかであろうと思われる。
それにしても、上記のエントリはまだ東日本大震災の前であり、東電と原子力当局がいざとなっても保身と責任逃れを優先する組織だということがはっきり示されなかった頃だし、オリンパスも長年粉飾決算を続けていたブラックぶりをさらけ出していなかった頃だ。
なのに、コンプライアンス室という名の裏切り者あぶり出し機関を設けていたのがオリンパスの正体であったし、国の機関と東電との癒着ぶりが思い出されるとして言及していた。
やはり悪の匂いがプンプンしていたというところだろう。
参考:原告本人の手記
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コメント
左遷だろうに
投稿: 赤塚慎也 | 2012/07/06 02:18