nuk:フクシマのうそ
ドイツZDFの放送に日本語字幕がついている。
主たる登場人物は、佐藤栄佐久・元福島県知事、菅直人前首相、福島第1周辺の警戒区域に入ったナカ氏と入れてもらった取材陣、TEPCO担当者などなど。
ここで代表的な「ウソ」と名指しされているのは、佐藤栄佐久氏を失脚させたスキャンダルが完全なでっち上げであったこと、その大もとは彼が福島県内の原発の事故や欠陥について隠蔽され続けてきたことを問題視し始めてから、原発担当記者の手によってでっち上げ記事が書かれたことだ。
菅直人前首相についても、原発事故後の反原発の姿勢が原子力ムラの反撃を招いて失脚させられたというストーリーで描かれていた。
もっとも、菅直人前首相に対する人格攻撃は、故ないことではなさそうだし、原発事故以前から相当に人格非難が行われてきたし、そのお先棒を先頭になって担いでいたのが谷垣自民党総裁と小沢氏配下の民主党議員でもあったし、官僚機構の牙城に手を突っ込もうとしたせいだということも言われているし、必ずしも脱原発政策に対する反撃だけというわけではなさそうだ。
それにしても、原子力関係はずっと以前からその隠蔽体質・ゴマカシ体質・言い逃れ体質・責任とらない体質で一貫してきており、それは電力会社のみならず、原子力行政関係者、政界、関連企業、そしてそれらからお金をもらっている研究者にも及んでいることが強く推測される。
ちなみに、約一年前の週刊金曜日4月15日号には、「電力会社に群がる原発文化人の罪」という特集があり、それには25人の方々が表紙にでかでかと取り上げられていた他、各電力会社等の利用した文化人・タレントの名簿が掲載されている。
原発の安全性に対する確信は福島第1の事故があっても揺るがないと公言する人までいるわけなのだが、その人が本当にそう信じているとすれば、よほど人がいいのだろう。
上記番組の最後には、最近の地震予測に基づき、崩壊寸前とも言うべき福島第1の4号炉にある使用済み核燃料プールが、大地震で破壊されて核燃料が加熱し臨界事故を引き起こすのではないかという危惧が表明され、それに対する対策は地震が起らないことを祈るばかりという現状がレポートされていた。
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