CAさんの辞めさせ方by JAL
東京地裁の昨日の判決では、JALのCAさんについて雇い止め(契約更新拒絶)は正当だとしながらも、その際の上司の発言が精神的苦痛を与えたとして慰謝料20万円の支払いが命じられた。
日航の客室乗務員は1年間の契約で雇用され、2回の更新をへて計3年働くと正社 員として採用される。2008年に契約社員になった女性は、2年目の契約途中で更 新しないと通告された。女性は訴訟で、「主観的で不合理な評価がされた」と主張し ていた。 判決は「いつまでしがみつくつもりなのかな」「辞めていただくのが筋です」と いった上司の発言について「社会通念上、相当な範囲を逸脱している」と指摘。女性 に精神的苦痛を与えたとして、20万円の慰謝料支払いを命じた。
確かに雇い止めが法的に可能なのであれば、嫌な気持ちにさせる言動を撒き散らす必要はない。
しかし、「辞めていただくのが筋です」という発言は、どんな文脈だと社会通念上問題となりうるのであろうか?
上記は朝日の記事だが、読売では「懲戒免職になった方がいいのか」などと自主退職を求められたと記載されており、実際にはかなりヒドイ言動で辞めさせようと努めた跡がうかがわれる。
なお、今回の訴訟は更生会社として行った整理解雇とは別のようである。
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コメント
会社ってやたら、「自己都合退職」にしたがりますよね。なぜなんでしょう?
投稿: foo | 2011/11/02 22:53