book: 民事執行における子の引渡し
来週かその次くらいの民訴IIで紹介しようと思って読み直しているのが、杉山初江著『民事執行における子の引渡し』(民事法研究会・2010)だ。
園尾隆司判事が監修をされている。
内容は子の引渡しを命じる裁判からその執行の実務、特に具体例が記録と執行官インタビューに基づいて具体的ケースが記されているところは圧巻である。
さらに海外の子の執行に関する制度紹介もある。
最後に、子の福祉という観点から見た子の引渡しの執行と将来のあるべき姿について、著者の私見が述べられている。
この本は慶応義塾大学に社会人入学された著者が、卒業論文として書かれたものを下にしているが、内容的には修士論文と言ってもよいレベルであろう。社会人の院生には、是非手本にして欲しい。
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