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2011/10/23

FBやTwitterのメッセージはEメールに代替する?

インターネットを創りだした技術者たちが見たら目を剥きそうな話だ。

もうFacebook Messengerでいいんじゃないか
Eメールはそろそろ破綻している?

この人達は、自分が持っているデバイスの種別に関係なくメッセージのやり取りが出来て便利だということから、上記のような結論に達する。

短いブログのエントリで、いわば長めのつぶやき程度のものなんだからまともに取り上げるのも何だが、E-mailはもういらなくなるんじゃないかと言われると、ちょっとちょっとといいたくなるのだ。

TwitterもFBも、どちらもインターネットの多極分散型コミュニケーションツールというコンセプトから言うと、所詮はその一部を構成する極にすぎない。多極分散型のうちの一つの極だから、そのコンセプトはパソコン通信のそれである。

いってみれば、インターネットが商用化されるかされないかくらいの段階で、「ニフティサーブっていいよね、インターなんとかと違ってメールも確実だしセキュアだし見逃しても過去メールは蓄積されてるし、ニフティメールを読むための専用ツールがあるから、すっごく便利。」とか言っているのと同レベルである。

あるいは、このように一極集中型のシステムを持てはやすのには、別の深謀遠慮があるのかもしれない。
多極分散型ネットワークは、当然ながら中心となるオペレーターがすべてをコントロールすることができないので、ネットワークを統制することが困難となる。これが嫌だという人は、自前のネットワークを作るか、イントラネット的なネット空間を作り出す方を志向する。そしてTwitterやFBといったSNSは、参加者を広く募るという点でオープンではあっても、結局イントラネット的な空間の一種であるから、ネットワークをコントロールしたい人たちが好む構造なのだ。

これに対してWinnyのようなP2Pネットワークは、多極分散型のネットワークの構造をそのまま受け入れたアプリケーションであり、ネットワークをコントロールする管理者があまり観念できず、結局コントロールはできないことになる。
そうなると、特に法的統制をかけたい人たちが悪の権化のごとくにいうわけだ。

最近のSNS流行りの風潮の裏には、色々な思惑でネットワークをコントロールしたい人たちの影が見え隠れするが、ネットワークの自由とか、あるいは中立性とかの議論と所々で衝突が起きるのではないかと思っている。

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コメント

 インドネシアにおけるFBの普及は「メール」ができない人々が,「メッセージ」ならば無料でできるという「無料でできるメッセージ」というところにあったといわれますが,その流れで「相手がFBメッセージならFBメッセージに返す」というもとのにた,単純な話ではないかと思っています。

 逆に言えば,そのような理念は特にない流れという方が,いつのまにか一極集中を生み出し,怖いことにつながるのでしょうが。

投稿: <う> | 2011/10/23 12:50

発言小町などは、携帯利用者の発言が多いので「URLが貼れません」といったことがしばしば出てきます。

PCでメールを使うのは、全部を含んでいるので、万能とも言えるけど、世間が携帯の制限された世界でもOKだとなれば、いくら万能であっても使いようが無くなるでしょう。

ビジネスとしては、携帯電話各社などは奪い合いをしますから、万能よりも専用を目指すでしょう。

本来万能なものであっても、何らかの思惑があって絞り込みを掛ける人はそれなりの意志で強く出て来るでしょうし、
絞り込みは問題だと考える人はその反対でなにもしないだろうから、現実には、それなりに絞り込みが進む、ということなのでしょう。

そして、突如として別のものがブームになるわけですね。

投稿: 酔うぞ | 2011/10/23 12:56

おっしゃる通り、facebook messengerの良さを誇大広告しているだけですのでセンセーショナルなタイトルをどこまで額面どおり受け取ってよいのかわかりませんが
1年ほど前にSilicon Valleyに勤務している方とお食事した時に皆さんもしきりに同じこと(facebookがあるとemail使わなくなる)をおっしゃっていました。
これまた、もちろん飲み会の席でのお話ですので誇張であると思いますが。

先生ご引用の1件目の記事は何言っているのかわからないですが
2件目の記事の、メールだと誰でもはいれる代わりにスパムが横行してしまい情報収集コストが高くなりすぎてしまったので
facebookのように、自分がfriendsにした人(とfriends of friends)からしかmessageを受け取れない仕組みに魅力が生まれる、というメカニズムは非常に面白い現象だと思います。
friendの申請・承認という一定のcommitmentを拠出した者しか入れないというcommunityが、完全な自由よりも、広く一般に自主選択によって受け入れられるというのは、
ある種の規制を任意法規でなく強行法規として導入する際に、俗に言う、新自由主義論者(ないし規制緩和論者)に対して、credibleなpre-commitmentとして位置づけるという仮説が現実にも支持されるのではないかというかなり有効な反論が可能になるものと思われます。
このあたりのことをもっと突き詰めれば論文がうまく書けそうです。
突き詰められないので論文がうまくいっていないのですが...

ちなみに個人的には、仕事関係のメールをfacebookにするのはまだ抵抗があります。事務の方とfacebookでfriendsになって写真とか趣味を見られるというのは、ちょっと...それに学部生の場合、アメリカだと教員はそもそもfacebookでfriendsになることが規則で禁止されてますし。

投稿: 故元助手A.T. | 2011/10/24 10:41

あ、この話は1年前なのでGoogle+より前の話です。どうもbusinessのほうではG+がかなり流行り出しているそうなので、今だとどうおっしゃるか分かりません(G+はそもそもどういうものか理解していませんので)。逆に言うと、Google+がなぜ始まったのか、なぜ実名制なのか、というのもこのあたりのcommitmentへのニーズをうまくくみ取っているんだろうなぁと思うわけです。

投稿: 故元助手A.T. | 2011/10/24 10:44

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