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2011/08/05

consumer:祝!クレジット枠現金化商法業者の初摘発

毎日jp:出資法違反:カード売買装い貸金 元現金化業者逮捕

クレジットカードを悪用したショッピング枠換金商法の問題性については、このブログでも、北海道の適格消費者団体ホクネットの声明などでも、度々取り上げてきたが、ついに貸金業法違反として業者が逮捕されたとの報道がなされた。

クレジットカードのショッピング枠を現金化する手法で高金利の融資を行ったとして、警視庁生活経済課などは5日、東京都板橋区仲宿、元現金化業者で飲食店経営、容疑者(41)を出資法違反(高金利の受領、脱法行為)容疑で逮捕した。業者側は商品売買を装うことで融資には当たらないとしていたが、警視庁は商品はほぼ無価値で実質的な貸し付けにあたると判断した。カード現金化業者の摘発は全国初になるという。

ショッピング枠換金商法にも2つのタイプがあり、買取型とキャッシュバック型とに分かれる。前者はいわゆる取り込み詐欺を周旋するもので、よそから買った商品を買い取ることで現金を渡す。後者は、業者自身が無価値品を売却することで、売買代金の幾ばくかをキャッシュバックとして現金で渡すというもの。いずれも商品購入代金がクレジット決済されるので、利用者は割り引かれた額を手にし、後に購入代金を支払うというカタチで借金をするわけである。

クレジットショッピングのカタチをとっているから、直接の貸金契約にはならない。しかし、実質的に利用者は高金利の借金を背負うのと同じであり、いわば喉の渇いた人に海水を飲ませるような行為という点で闇金と全く同じである。より悪質だと思うのは、闇金の場合焦げ付きリスクを自ら引き受けるのに、換金商法業者はそのリスクをクレジット会社に押し付けることだ。

このことを法的に評価するなら、闇金は単なる貸金業法違反だが、換金商法業者はそれとともにクレジット詐欺の共犯として、詐欺罪が成立する可能性があるわけだ。

買取型の場合は、クレジット詐欺ないし横領をするのが利用者で、換金商法業者はその幇助又は教唆にとどまるかもしれない。これに対してキャッシュバック型の場合は、無価値品の売買を仮装してクレジット会社の立替金を詐取しているのが換金商法業者そのものであり、これに対する利用者は正犯というよりむしろ幇助にとどまるものだ。
そうだとすると、本記事にあるキャッシュバック型換金商法事業者は、利用者を摘発しなくとも、立替金詐欺の容疑で立件することが可能だし、そうすべきである。

なお、換金商法が出資法違反となりうることについては、上記記事では(高金利の受領、脱法行為)とある。出資法7条の規定に基づいて、実質的な貸付行為と認定し、出資法5条違反に問うことができるとしたものであろう。

(金銭の貸付け等とみなす場合) 第七条  第三条から前条までの規定の適用については、手形の割引、売渡担保その他これらに類する方法によつてする金銭の交付又は授受は、金銭の貸付け又は金銭の貸借とみなす。

あるいは、そもそも5条違反の罰則規定には脱法行為を幅広く捉える追加条文が8条にあるので、7条を介することは不要なのかもしれない。
(その他の罰則)

第八条  いかなる名義をもつてするかを問わず、また、いかなる方法をもつてするかを問わず、第五条第一項若しくは第二項、第五条の二第一項又は第五条の三の規定に係る禁止を免れる行為をした者は、五年以下の懲役若しくは千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
2  いかなる名義をもつてするかを問わず、また、いかなる方法をもつてするかを問わず、第五条第三項の規定に係る禁止を免れる行為をした者は、十年以下の懲役若しくは三千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

しかし、この規定ぶりは、罪刑法定主義上どうなのかという疑問は禁じえない。それこそ闇金とその御用学者のたぐいがスキをついて来そうな感じだ。

そういうわけで、もう少し立法を明確にしたほうが良いと思われる。

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