action: 浜岡原発運転終了・廃棄等請求訴訟の提起
7月1日付けで、静岡地裁に提起された表記の訴訟は、弁護団のウェブページで詳細が開示されている。
極めて格調高く始まる訴状もpdfで公開されている。
一口3000円の会費で弁護団サポーターも募集されている。
この原発事故の危険を訴える動きに対して、一部の論者からは、もう事故は起こらないとか、重大事故が起こる確率は極めて低いなどという無責任な発言が出されている。
しかし、これは以前Twitterでも書いたことだが、私が物心ついてからというもの、重大な原発事故が起こったのは3度目だし、チェルノブイリでも福島でも放射性物質の洗礼を多少とも受けているのである。そして臨界事故だって日本で起こっているし、その事故により死者だって出ている。
過去30年の間に何度も事故を経験している原子力発電は、他方で核燃料サイクルが破綻したまま、運転する期間に比例して始末に終えない使用済み核燃料を増産し、燃料貯蔵プールが満杯に近づいていている。それをよそに持っていく目処は全く立っていない。この燃料貯蔵は、常時冷却を続けなれければ事故に至ることも福島で実証済みである。
地震リスクが高い浜岡はもちろんだが、使用済み核燃料の行き先が全く不明な状態で新たに使用済み核燃料を増産する運転再開に踏み切ろうというのは、責任ある態度とはとても思えない。玄海町の町長さんとか佐賀県知事とか、自分たちさえ良ければ良いのか? 孫や子の代の負担ということは考えないのであろうか?
原発が重大事故を起こす確率は非常に低いかもしれない。しかし使用済み核燃料の負担を背負いこむ確率は100%なのだぞ。
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コメント
使用済み核燃料なんて、ドラム缶に詰めて、1万メートルの深海に沈めれば、何も問題ないですよ。沈めてしまえば、引き上げてテロに使うことはできないし、再び浮き上がって食物連鎖に入ることもないでしょう。隆起してくるとしても、人類滅亡の方が先でしょう。
「危険なものは永久に手の届くところで管理しなければならない」というのであれば、電池に使われている鉛やカドミウムなどの重金属はどうなるんですか?あれって、処理不能ですか?ニッカド電池は使用禁止にすべきじゃありませんか?
投稿: 井上 晃宏 | 2011/07/07 22:43
そんな、海洋投棄とか言っている団塊ですでにカドミウムとは比較にならないほど慎重な取り扱いを必要とすることを承認されているでしょうし、後は野となれ山となれ的な解決は無責任かな。
投稿: 町村 | 2011/07/09 07:08
人類は多くの廃棄物を海や川に流して、薄めることで無害化してきました。これって、海洋投棄とどこが違うんですか?
投稿: 井上 晃宏 | 2011/07/09 13:38
垂れ流したら無害化できないで公害が発生したでしょう。その意味では海洋投棄と違わないかも。
投稿: 町村 | 2011/07/09 14:48
1983年に敦賀市で行われた「原発講演会」での高木孝一敦賀市長の講演内容 「……えー、その代わりに100年経って片輪が生まれてくるやら、50年後に生まれた子供が全部カタワになるやら、それはわかりませんよ。わかりませんけど、今の段階では(原発を)おやりになった方がよいのではなかろうか」
が有名になっていますが、井上さんの御意見はこの発言に勝るとも劣らない暴言。深海における海水の動きがどういうものかほとんどわかっていないのに、何万年も消えることのない危険物質を投棄するなど狂気の沙汰。海水の大循環と言うものがあるそうで、海水は長い年月の間に世界中を 表層→沈み込み→海底→浮上という動きで循環しているそうだ。
ドラム缶につめてもドラム缶など海水中ではたちまち腐食して、高濃度の放射性物質は海水中に溶け込んで海水を汚染し、生体濃縮で最終的には人間の口に入る。
まあ、井上さんのカタワになった子孫がさらに海産物の放射線にやられて、二目と見られない超畸形人間になるのは親(先祖つまり井上さん)の因果が子(子孫)に報いで、自業自得・自己責任で当然だが、私はいやだなあ。
投稿: サトー | 2011/07/13 11:49
井上晃宏山河どういう人かと思って調べてみました。3年ほど前に医師になったばかりで、どうもおかしなことをことを振りまく、陰謀論がお好きな、独りよがりの、けったいなお人のような印象を受けました。
例えば、blogosに「口蹄疫殺処分は、食肉輸入の非関税障壁を維持することが目的である」という文章を書いていますが、口蹄疫の実情について何も知らないくせん、聞きかじったか、読みかじったかしたデタラメを信じ込んで、上記文章をでっち上げたらしいのですが、口蹄疫の専門家の間では歯牙にもかけられていないようです。
plecostomus1の日記 というブログの2010.6.4に井上氏のその文章についての批判がされていますが、それによれば井上さんはどうしょうもない人だということが良くわかります。要するに奇矯の言辞を弄して目立ちたがりたいだけの人、のようです。
そのブログのコメントの一部を引用しておきます。
>一応言っておきますが、井上氏は医師と言っても卒後研修を終えるか終えないかレベルの方です。お疑いでしたら厚労省の医師等資格検索でご確認下さい。
>agora等にて出来てはおかしな意見を陳述する癖のある困った方です。
>匿名さん
情報、ありがとうございます。
井上晃宏氏、本名なのかなあと思っていましたが、平成20年に医師になったばかりの方なのですね。
http://licenseif.mhlw.go.jp/search/top.do
実名で発言するのだったら、もっとよく勉強してから発言してほしいものですね。
ちなみに、井上さんは、医師不足は医学部をなくせば解決できる という奇矯な文書もお書きになっていらっしゃいます。
投稿: サトー | 2011/07/13 12:30
matimuraさん、こういう、単なる人格批判もコメントとして受け付けるのが、このblogの管理方針ですか?
投稿: 井上晃宏 | 2011/07/14 01:41
井上晃宏さん、ここではコメントをモデレートしていないんですが。
確かにかなりな個人攻撃だと思います。
投稿: 町村 | 2011/07/14 05:43
町村さん、とばっちりがそちらに飛んだようで、申しわけありません。
それにしても、医師不足を解消するために、医学教育をやめて、検定試験に受かった者を医者にすればよい、という井上医師(もちろん大学医学部で教育を受けている、が)の主張は恐ろしいですね。
今でさえ薮医者が多いのに、独学検定合格医者だけになったら、果たして病気を治してもらえるのか心配になります。それよりも現在の医師教育制度を改めて、医学部入学資格を大学卒業者と同等以上の教養・知識を持った人に限定する事を望みたいですね(もちろん、悪徳弁護士を数多く輩出して折、今後はもっと多くの悪徳弁護士・判事・検事を税金で養成することが確実に予測されている司法修習生と同様に)返済不要で、大卒者の初任給より多少ましな生活費を支給するとともに、学費はすべて無償として。
投稿: サトー | 2011/07/16 11:56