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2011/06/08

Book:ブリッジブック民事訴訟法[第二版]

井上治典先生の編集にかかるこの本は、判決手続が中心ではあるが、執行倒産までも視野におさめた初学者向けの民訴テキストである。


井上治典先生といえば、いわゆる手続保障の第三の波の中心論者として有名であり、その影響を受けた多数の民訴研究者がおられる。本書はその中でも九州大学で教えを受けた安西明子先生、西川佳代先生、それに仁木恒夫先生が具体的な執筆者となり、井上先生のご執筆部分のアップデートがなされている。

一読すればわかるように、訴訟過程を当事者間の紛争解決に向けた相互交渉の場として位置づける視点が随所に現れている。
例えば提訴前の証拠収集制度の理解とか、細かいところだが当然承継の扱いとか、宗教団体内部紛争の扱いとか弁論主義の理解とか。

そのような傾向を持った内容ではあるが、学部学生が自分で読んで考えるのには最適な一冊だ。

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