Book:十字軍物語
前から買ってはあったが、なんとなく読み始めないまま積んであった本書、GWの期間中に第一巻を読み終えてしまった。
塩野七生といえば、ローマ人の物語であり、すでに終わってしまって寂しい思いをしていたが、十字軍物語はローマ人の物語の初めの頃と同じような面白さであり、一旦読み始めると、ぐんぐん引き込まれる感がある。
特に十字軍=クルセイダースは、歴史的事実としては誰でも知っており、なんとなく中世のドン・キホーテ的なイベントというイメージがあり、免罪符などと並んでローマ・カトリックの茶番かとも思っていた。
しかし、少なくとも第一巻の第一次十字軍は、そのようなイメージを一掃するものであった。
とはいえ、貧民の十字軍とか、ビザンチン帝国皇帝の思惑と策謀とか、諸侯たちのそれぞれの思惑とか、一筋縄ではいかない複雑な絵が絡んでいる。これを塩野七生風に料理してあり、存分に楽しめる作品だ。
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