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2011/01/06

politique:参院議長さんは偏見の持ち主でいいのか?

西岡参議院議長は、朝日新聞の記事によれば、次のような手記を発表したそうだ。

国会答弁は「わざと相手を怒らせ論点をそらす」として、「彼の発言は国会答弁の名に値しない。弁護士の経験からつかんだ法廷闘争のやり方だ」と記した。

誰のことかは、この場合重要でないので、気になる人は上記リンクで元記事を見てほしい。

ここで問題にしたいのは、西岡議長が、弁護士は法廷闘争の経験上「わさと相手を怒らせ論点をそらす」やり方を身につけていると思っているらしいことである。

これはかなりの偏見だ。第一、弁護士が法廷で、代理人として、あるいは弁護人として行うことは、依頼人の利益のために、依頼人の言い分を裁判官に認めてもらうことであって、それは「相手を怒らせて論点をそらす」やり方をしていたのでは到底覚束無い。

もちろん稀には、敵性証人の反対尋問で挑発的にふるまって怒らせることが有効な場合もあるかもしれないし、有効かどうかは別としてそれぐらいしかやることがないという場合もあるかもしれない。しかしそんな事ばかりやっていたのでは、勝てる訴訟も勝てなくなってしまう。

三権の長の一角を占める方の手記としては、ずいぶんお粗末な偏見丸出しなことを書いたものだと、残念に思う。

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コメント

この人の人間性は置いといて、言葉としては間違っていないのでは?

町村さんも認めれているように、「わざと怒らせるやり方」が一手法であるならば、経験からつかんだやり方と言っても差し支えはないでしょう。

チェンジアップを高校で学んだのであれば、それは高校時代の経験から掴んだ球種と言っても差し支えはないですよね?他にカーブやスライダーやフォークを投げられても、チェンジアップが高校で学んだ球種としては間違っていません。
確かに全部チェンジアップばかり投げていては勝てる試合も勝てなくなりますが・・・

投稿: 吊られた男 | 2011/01/12 23:09

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