net:価格比較の自作自演
正月早々、情けなくなるニュースが報じられている。
記事によると、バイクの買取業者バイク王を経営するアイケイコーポレーションという会社が、他に5つの買取業者も運営し、価格比較サイト二カ所に参加していた。そして買い取りを希望する人がそのサイトで数社の競争査定(要するに相見積もり)を依頼すると、競争したように見せかけて、バイク王の査定結果のみを示すというからくりだったらしい。
問題が発覚して、価格比較サイト二カ所は閉鎖された。
そして、記事に記載されているアイケイコーポレーションのコメントが微妙だ。
「広告サイトという認識だったが、チェック体制が不十分だった。誤解を受ける恐れがあると判断して閉鎖してもらった。他の業者名は我が社の別ブランドで、バイク王への統合を進めている。一般ユーザーに不信感を持たせたことは遺憾であり、残念です」
わざわざ複数業者名を使い分けて相見積もりしたように見せかけていた業者が、どういうチェック体制を十分にすればこうした行動が起こらなくなるのであろうか?
それとも、自作自演で競争を演出すること自体がイケナイことだという認識を、誰かにチェックしてもらわないと得られなかったということなのか。
こういうのも、出会い系サイトのサクラと同様で、ネット越しの雲の中に人の顔を見つけるみたいなものであり、私の命名ではイリュージョン商法という。
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コメント
ネットワーカ的には「そんなこと大いにアリでしょ。信頼する方がおかしい」と考えてしまいますが、消費者問題として見ると不正競争ですなあ。
今年は、こういう今までは「ネットだから」とされていたグレーゾーンの問題がどんどんあぶり出されてくるでしょうね。
投稿: 酔うぞ | 2011/01/04 08:57
要は、ネットだからそんなこともあろうなという信頼性の低い場でよいのかどうかということです。
投稿: 町村 | 2011/01/04 14:17