jugement:金貨金融をヤミ金と認定
札幌簡裁が、いわゆる金貨金融を高利金融だと認めた。
毎日jp:金貨金融:実質的な融資と認定 札幌簡裁が業者の請求棄却
からくりは、金貨を高値で、しかしツケで販売し、買主は金貨を他所で換金する。金貨代を業者に後で払うというもの。
42000円相当の金貨を65000円で、代金支払い9日後という約束で販売し、買主はその金貨を他所の金取引業者に持ち込んで換金する。9日後に2万3000円余計に支払うというものである。
要するに、42000円を物で融資し、9日で返済、利息は23000円というわけで、いわゆるトイチどころではない高利である。
信用売買に過ぎないから貸金業法などの規制を受けないというのが業者の言い分だが、仮にこの業者の言うとおり融資ではないとしても、全く頭の悪いやり方だ。
他所で融資を受けられず金に困っている人に、金貨を、後払いで売りつけるなど、焦げ付き確実の信用売買であって、今回もそれで簡裁に訴訟を起こしているのである。
債権回収リスクを自ら引き受けてしまっては、全くうまみがない。
その点、クレジットのキャッシング枠換金業者は、債務者の無資力のリスクをクレジット事業者に転嫁しているという意味で、巧妙である。
しかしそれだけに、クレジット会社に対する立替金詐欺でもある。
多額の負債を抱えてしまった人たちは、こういう怪しげな商売を頼るのではなく、弁護士などの法律家に債務整理の相談に行くことをお勧めする。
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