cinema:武士の家計簿
クリスマスらしいことをと思って、映画「武士の家計簿」を見に行った。
色々とエピソードの詰まった映画で、事前にいだいていたイメージとは少し違っていたし、またメインの家計立て直し場面は面白かったが、ややあっさりしすぎていたかもしれない。
民訴学者的には、江戸版個人再生ともいうべき家計立て直しに最も興味があったところで、いくつか印象深かったのは、主人公が、両親に家財道具を処分するよう迫るときの台詞。「このままだったらどこそこの家みたいに簡略長屋に送られることになりますぞ」というもの。
ウェブページによば、拝領屋敷に住んでおり、使用人も何人か使っている身分だが、同僚が不祥事のため簡略長屋に送られるという話があって、その後に出てきた。
借金を返せなくなった末は、どのような手続が待っているのか分からなかったが、ともかく不祥事と同様の憂き目に遭うらしい。
そして家計立て直しには、もちろん家財道具で不要なものを売却し、家計簿をつけ、再建計画を立てて収入に見合った支出にとどめるということである。
日本政府関係者に100回見ろといいたい思いだ。
4文銭を探してこいと命じられて雨の中をはいつくばった子どもの姿を、社会保険庁職員の連中に1000回見ろといいたい気分だ。
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