bankruptcy:武富士
武富士については、去年11月のエントリにて、チキンレースを仕掛けて自主再建を図っているニュースを取り上げた。
チキンレースだというのは、借金を負けてくれ、さもないと法的整理に入って証文は紙くずだぞという態度で交渉に望んでいるからだが、結局は法的整理になってしまった。
あのとき、全部を金に換えることを選択せず、普通社債に転換することを選択した人たちは、会社更生の中でどれほど弁済されるか、不安な面持ちであろう。小口の債権者が多数含まれているとすれば、お気の毒である。
いずれにしても、サラ金という業態自体に違法な高金利や違法な取り立て、あるいは違法なヤミ金へのつけ回しを前提にしないと経営が維持できないという現実を形にしたのが今回の会社更生である。
武富士については、武富士の闇を暴く―悪質商法の実態と対処法によって詳しく分析がされているので、参照してもらいたい。
ちなみに、この本の著者は武富士から名誉毀損訴訟を提起され、めでたく勝訴し、不当訴訟で損害賠償も勝ちとっている。→arret:不当提訴で損害賠償を認めた例
その顛末がまた本になったりしている。
が、念のため、他人を攻撃する本を出す以上、提訴リスクがあるのは当然であって、常にそれが不当な口封じ訴訟となるわけではない。武富士のようなケースは文字通り口封じを目的とした提訴だったかもしれないし、訴訟だけでなく著者の自宅が放火されるという災難にも見舞われていて、相当に例外なケースである。
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