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2010/05/09

univ:名画で法学

iTunes Uで提供されている法律学の授業で面白かったのは、Nicholas Kasirer教授の家族法の授業だ。

絵画やプリント画を教室で投影し、家族の間の法的関係のイメージをそこから読み取っていく。

家族の間で、夫の責任と妻の責任、対外的な責任や家庭維持における責任を、画像に現れた家族の姿から読み取っていく。

例えば、この絵は結婚契約の締結場面を表しているそうだ。
Marrigecontract

結婚契約 Marriage contract というのは、結婚する契約のことではなく、婚姻中の財産の処遇を定める契約のことで、日本法でも一応は存在するが、大抵はそんなことをせずに結婚する。すると、法律が定めた財産帰属の適用を受ける。

(夫婦の財産関係) 第七百五十五条  夫婦が、婚姻の届出前に、その財産について別段の契約をしなかったときは、その財産関係は、次款に定めるところによる。 (夫婦財産契約の対抗要件) 第七百五十六条  夫婦が法定財産制と異なる契約をしたときは、婚姻の届出までにその登記をしなければ、これを夫婦の承継人及び第三者に対抗することができない。


この話題の次にてできたのが、体罰を表した次の絵を題材に、児童虐待と家庭のプライバシー保護との相克問題が取り上げられている。

Taibatsu

話はやがて、家庭内の暴力、特に妻に対する夫の暴力の問題に移り、家庭というブラックボックスに法が入っていく立法の略史と現状が紹介される。

カナダのMcGill 大学の法学部長である。

興味ある方は、iTunes UでFamily lawと検索を。

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コメント

Kasirer教授のスペルが違うようです。
検索していて発見しました。

それにしても面白そうな授業ですね。
時間のあるときにゆっくり見てみたいと思います。

投稿: ななし | 2010/05/09 14:23

ご指摘有り難う、直しておきました。

投稿: 町村 | 2010/05/09 14:47

Keep posting stuff like this i really like it

投稿: pharmacy technician | 2010/05/23 16:32

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投稿: CNA work in the health-care field | 2010/06/03 15:53

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