Book:憲法入門
あの、悪名高き都条例案に反対の意思を表明したことで最近知られる長谷部恭男教授の『憲法入門』、昨日生協で見かけたので買ってみた。
内容は平易な叙述で重要な点を解説している。読んでいると、頭に長谷部先生の言わんとするところが染みこむような感覚も覚える。
冒頭の「国家あるところ、憲法あり」には、次のような叙述がある。
国家は、煎じ詰めると、人の頭の中にしかない約束事です。富士山や利根川が日本という国の山や川であるのは、私たちがそういう眼鏡をかけて、自然の山や川を見るからです。
これは、その後の社会契約論の導入になっているのだが、なかなか巧みな構成で読み進みやすい。
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コメント
長谷部恭男さんの本は3冊ばかり読みました。一般向け啓蒙書ばかりですが。
メタ憲法学というべき、立憲主義論から議論をはじめている点が、法律専門家向けの憲法解説書とは全く異なる点でしょう。
投稿: 井上 晃宏 | 2010/04/14 19:05