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2010/02/19

france憲法院が憲法裁判所となる日が近い

フランスの憲法院 le Conseil constitutionnelは、第五共和制憲法の中で、違憲法令審査権を有する機関として作られたが、従来は事前審査制、つまり法律が出来る前に合憲か違憲かを判断する制度を取っていた。

ところが、la loi constitutionnelle no 2008-724 du 23 juillet 2008 de modernisation des institutions de la Vème Républiqueという憲法的法律により、法律が制定された後に、具体的な事件が係属した裁判所から、一種の憲法訴願を受け付けて憲法判断をすることができるようになった。

フランス憲法61−1条 裁判所に係属する審理の際に、法律の規定が憲法の保障する権利および自由を侵害するものであるとの主張がされた場合、憲法院は、コンセイユデタまたは破毀院が一定期間内に言い渡した移送に基づき、この点に関する事件を受理することができる。 2 本条の適用条件は組織法が定める。

この組織法というのが、La loi organique no 2009-1523 du 10 décembre 2009 relative à l'application de l'article 61-1 de la Constitutionであり、さらにその適用デクレがこの2月17日にできた。

これにより、上記の61-1条の2010年3月1日からの施行の準備が整ったこととなる。

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法律・裁判」カテゴリの記事

コメント

中国・韓国と50歩100歩のアジアの民としては、ジェラシーを感じずにはいられないですねぇ;;
若い世代に借金を押し付けて、安易な参政権議論にストップもかけれない、気分だけ人生の先輩で納税者の自分たちとは大違いですねぇ・・・

投稿: 40歳 | 2010/02/19 01:18

 題意の直前には,英国上院から最高裁が独立したりと英仏間競争は司法改革までに及んだような気がします。コンコルドは失速したけどユーロスターで働く競争原理が両国民の福祉向上に生かせればと思います。

投稿: キメイラ | 2010/02/19 12:35

今年から憲法も教えないといけないので参考になります。先生は民訴・破産法の先生と考えていたのですがフランス法もご専門なんでしょうか。敬服いたします。
行政組織の憲法院が、最高裁的な存在になるのですね。フランス革命前、貴族が裁判所を牛耳っていたのがフランス民主主義の裁判所不信につながっているって説明は本当なんでしょうか。アメリカ独立戦争でのイギリス議会に対する不信が合衆国の最高裁の違憲立法審査権につながっているとも教えていますが本当に正しいのでしょうか。自分でもあいまいなことを教えているものだと思います。

投稿: 徳岡宏一朗 | 2010/02/20 08:08

徳岡先生、憲法を教えることができるということ自体、私には考えられません。

>行政組織の憲法院が、最高裁的な存在になるのですね。フランス革命前、貴族が裁判所を牛耳っていたのがフランス民主主義の裁判所不信につながっているって説明は本当なんでしょうか。

貴族といいますか、各地域の法服貴族がそれぞれの裁判所(パルルマンといって、英語の議会と同じ言葉ですが裁判所です)を牛耳っていて、王権による法改革に対しても抵抗勢力だったし、当然反革命だったということですね。それでフランスの最高裁に相当する破毀院は、立法府あるいは行政府の付置機関とされ、裁判所が中央政府の手を離れて勝手なことをしないように設計されました。
今でも、フランスの裁判所は、行政裁判所と司法裁判所の二系統に分かれ、それぞれは司法省の下位機関となっています。
ただし、裁判所ではなく裁判官の独立は必要だとされ、それが汚職や政治資金疑惑などに関連してしばしば政治的イシューとなります。

ちなみに、フランスの刑事捜査を担当する予審判事が最も政治的な攻撃にさらされやすく、日本の裁判官訴追委員会や弾劾裁判所に相当する機関を政権が動かして疑獄捜査に対抗しようとしたりして、スキャンダルとなっています。

アメリカの違憲立法審査権は、よく知りませんが、マーベリ対マジソン事件のマーシャル裁判官が連邦議会から独自の地位を自ら奪い取ったという現象なのでしょう。それは一般的に権力の相互制御を重視する考え方にマッチしたのかもしれません。

このあたりは、専門家がやってくるかも。

投稿: 町村 | 2010/02/20 14:04

門外漢の横レス失礼します。m(_ _)m
 1803.マーベリv.マディソン,J・マーシャル・コートなら,邦訳本として
連邦最高裁長官ウイリアム・H・レーンクィスト著・根本猛訳「アメリカ合衆国最高裁判所」心交社(1992/8)「第四章 マーベリー対マジソン」P112;THE SUPREME CORT - How It Was. How It Is - by William H.Rehnquist, 1967
なんかどうでしょう。

投稿: キメイラ | 2010/02/20 14:25

キメイラさんご紹介のその本、随分前に読んだ記憶があります。今どこに行ったか分からなくなってますが、良い本だったと思います。

投稿: 町村 | 2010/02/20 15:51

町村先生,ご応答ありがとうございます。
 私が若い時の本でw,後輩が司法試験択一新傾向問題(英米法の外国文献をネタとした長文問題)対策として購入したのを,後輩が合格してから記念に譲ってもらったものです。読んだのもはるか昔ですが,米国裁判所素人にも読みやすく書いてあるので面白かったです。(^^ゞポリポリ

投稿: キメイラ | 2010/02/20 17:16

町村先生とキメイラ氏には脱帽しました・・・本の存在は知っていましたが読んでません・・・むう。

投稿: 徳岡宏一朗 | 2010/02/22 01:16

徳岡宏一朗先生

 お恥ずかしい(^^ゞポリポリ
 碧い学部生時代に辞書を引き引き原書で読んで挫折したヘタレに過ぎません。邦訳本が出たとき,何とも言えないアイロニーを感じて,後輩から邦訳本を巻き上げるまで手に取れませんでした。恥多き青春のおもひでポロポロw
 ホームズ判事の著作で挫折して,ブランダイス判事のブリーフで挫折して,レーンクィスト長官の文献で挫折して,挫折三冠王のヘタレの青春(T_T)。

投稿: キメイラ | 2010/02/22 02:46

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