lawyer:司法過疎に松本三加さん発言
Web市民の司法というサイトで、松本三加弁護士が「弁護士過疎の状況と課題」という論考を発表している。
Twitter情報であり、こんなところでもTwitterの便利さを実感するが、それはともかく、彼女は初代の紋別ひまわり事務所長として東京から赴任し、日弁連のひまわり事業のシンボル的な存在となった一人だ。
弁護士過疎については、色々と意見が分かれるところである。
もちろん、無医村と同様に、リーガルサービスがあまねく行き渡ることに基本的に反対の人は、イリーガルなことでうまい汁を吸っている人を除いて存在しないはずだ。ただ、このイリーガルなことでうまい汁を吸っている人というのが、結構多かったりするので、問題は厄介である。
これは何も暴力団などの反社会的勢力のことをいうのではない。
たとえばサービス残業当たり前とか、大家の意向は絶対とか、談合何が悪いとか、天の声に金が必要なのは当たり前とか、そういう価値観の方々をいう。
これらの構造は弁護士過疎状況が改善されたからといって直ちに解消されるものでもないが、弁護士に相談できる体制が整わなければ泣き寝入り状況がかわることは期待できない。
弁護士過疎の解消には、それなりの財政的支出が必要なことでもあり、それがまた一つのネックとなっているが、もちろんそれだけではない。需要と供給、そのそれぞれに一筋縄ではいかない難しさを抱えている。これに対してひまわりとか、北海道ではすずらんとか、あるいは法テラスとか、過疎解消のための具体的取り組みにそれぞれに、困難を克服する工夫が試みられている。
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