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2009/12/15

仏刑事司法で導入されたe-filingシステムの悲劇

フランスの裁判所では、刑事司法のためにトータルなe-Filingシステム<>を導入しつつある。この新しいコンピュータシステムは、全部の大審裁判所(日本の地裁相当)に導入され、刑事司法の処理一切(法廷管理から法廷スケジュール管理、e-filing、記録の電子的保存、統計調査の改善)を革新するもののはずだった。
Les Echo:Le coût galopant du nouveau système informatique de la justiceより

現在63の大審裁判所で導入され、2011年の最初の四半期には配備が完了する予定だという。

ところが、このシステムはエラーとバグの嵐で、しかも旧システムと互換性がないものだから従来のデータや基礎データはすべて入れ直す必要がある。おまけに、ある強盗事件の手続を入力するのに、従来のシステムで1時間かかるところ、新システム・カシオペアでは11時間もかかるという。

その上、11月になって、司法省の政務官はサーバー入れ替えに必要だとして6週間のカシオペア配備作業停止を決めた。

結局、前司法大臣のダティが、まだ開発途上の不完全なシステムを拙速に導入したのが原因だという。

開発費も巨額で、既に2240万ユーロをつぎ込んで、今後まだ3780万ユーロを必要とする。

ただでさえ司法の過重負担にあえいでいるのに、とんだお荷物を抱えてしまったが、引き返すことはできないらしい。

だからといって司法の電子化をクラウドコンピューティング業者に丸投げするわけにも行かないだろうが。

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コメント

 日本の優秀な技術者に丸投げして暁のデバッグ部隊を大量投入しか手がないかもしれません。ただ,フランス語を解する技術者が極少数なのがネックでしょう。コードは世界共通X言語でも,データや表示コーションはもちろん,要求定義書や設計書はフランス語の呪縛から逃れられないので。コンピュータの中でフランス産出バグは踊る…ケ,セラ,セラ…。

投稿: キメイラ | 2009/12/16 16:31

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