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2009/11/20

politique:民主党政権にがっかりすること

これはもう、沢山ありすぎてきりがないし、政治的な主義主張が違うということは一応横に置くことにする。二大政党のうちの一つに全面的に帰依するなんてことは考えられないからだ。

それを除いても、基本的な部分で期待はずれといわざるを得ないところが多々ある。

1.情報をオープンするんじゃなかったのか?
 岡田さんや亀井さんのように個別に行っている例はあるが、官邸は結局記者クラブに乗っかって閉鎖的な情報発表にとどまっている。これは平野官房長官が原因だということである。
 同様に、平野官房長官が元凶らしいのが官房機密費の問題だ。一体、野党時代に何を言っていたか?
 就任直後に「官房機密費なんてあるんですか?」などと白々しいことを平気でいう人が、信頼されると思うかと、JR西日本を責められた立場かと、そのように思う。

2.財源はあるんじゃなかったのか?
 藤井大臣が選挙中に財源の裏付けがないと言われて、「財源はあるんです。予算を組み替えればよいのです」と見得を切っていたのを忘れない。派手な事業仕分けショーなんてやる必要もなく、藤井氏が予算を組み替えればよいことではないか?
 それができないのなら、「あれはウソでした。皆さんを騙しました」というべきであろう。そういえば、同じく選挙中に「財源がないことが分かれば、ご免なさいといえばいいんだ」と言っていた匿名民主党政治家もいた。

3.政府外の民主党議員、特に新人議員はみんな能なしなのか?
 小沢学校が忙しくて、政治家としての役割を(4年後のための選挙活動と国会でのヤジと投票以外は)何一つできないというのでは、何のために政治家になったのか? 歳費ドロボーと言われても反論できまい。
 新人だけでなく、政府入りさせてもらえなかった民主党議員は、陳情も受けられず、議員立法の策定もできず、何をやっているのだろう? これまた選挙運動が歳費の対価なのか?

4.亀に弱みでも握られているのか?
 政策的なことになるが、元モラトリアム法案・現不良債権政府保証化法案をいきなり強行採決までして急ぐことに、民主党としてどれほどダメージを被るか分かっているのだろうか? まあ、強行採決という手法自体によく自民党の連中が文句を言えたものだと言う気もするが、それはともかく多数を占めた途端に国会における議論プロセスを軽視するのは、子供に刃物を持たせたような情景である。
 それだけではなく、郵政会社人事の露骨なやり方とか、赤字国債の無制限発行をもたらすような経済観念とか、とにかく亀井大臣のいうことを聞いていたら民主党自体への失望が広がる一方だ。
 だいたい、亀井大臣の所属する国民新党なる組織は、この間の選挙で支持を集めたのかそうでないのか、よくよく思い出して身の程をわきまえてもらいたいものである。

5.脱官僚じゃなかったのか?
 脱官僚支配とは、官僚の振り付けに盲従するのではなく、政治主導で官僚組織を使いこなすことだと理解していたが、事業仕分けについて報じられているところによれば、結局財務官僚の振り付けに従って他の省庁を締め付けているにすぎないようだ。そのことに意味がないとは言わないし、むしろ自民党時代にできなかったことをやる意義はそれだけでもある。しかし財務官僚が振り付けない部分についても当然政治の目からやるのだろうなと、そう期待したいところだ。
 脱官僚が徹底しているとしても、政務三役と党職員だけで国を動かそうというのは無理なことで、むしろ政務三役が使いこなすためにこそ国家公務員を雇っているのだ。これを適切に使わないのは、形を変えた税金ドロボーだ。

6.福島瑞穂は政府内野党なのか?
 少子化対策とか、男女共同参画とか、そして消費者担当とか、嬉々として政策を強力に推し進めていきそうな場所に配置してもらったのに、彼女について聞こえてくるニュースは、内閣や他の大臣のやり方に文句を付けているところだけ。少しは亀井大臣を見習ってはどうか?
 私に会う人から時々、消費者庁って今何をやっているの?と聞かれるが、つまりはそのような状態で全然情報が世の中に伝わっていないのである。
 女性に対する暴力をなくす運動(毎年11月12日~25日)というのも例年通りやっているが、これは平成13年以来の伝統行事で、福島さんが大臣になった成果ではない。
 小渕優子大臣や野田聖子大臣の活動は記憶に残っている。福島さんにももう少し目に見える成果を出してもらいたいものである。もちろん表に出ないところでしっかり仕事をしているのかもしれないが・・。例えば、そのDV法には色々欠陥があるにもかかわらず、見直し規定は削られている。そこを見直す、再検討するというのはどうか?

7.で、結局管さんて何する人?
 デフレ宣言をする人なのか?
 国家戦略局を作る立法こそは、緊急立法しても良さそうなものだったが、何をする人なのかがはっきりしないうちに組織いじりをするのは無駄で事業仕分けされてしまったのかもしれない。

8.で、結局小沢支配は定着?
 鳩山首相が否定していたと記憶しているが、小沢さんの鶴の一声が党・政府の活動を1週間停止させたりする事実を見ると、あるいは議員立法禁止とかいきなりの強行採決に文句の一つも誰も言えないのを見ると、田中派支配下の中曽根政権なんかを思い出してしまう。

 政権交代という一枚だけでは、半年も保たないだろう。

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コメント

> 政権交代という一枚だけでは、半年も保たないだろう。

でも、その先の新たな交代先が無いです。

投稿: 酔うぞ | 2009/11/20 22:14

>強行採決という手法自体によく自民党の連中が文句を言えたものだと言う気もするが

この一言でどれだけ勉強不足かよく分かりますね。
自民党でも委員会質疑を行わないまま採決したことはありません。

投稿: 小島 | 2009/11/21 09:54

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