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2009/11/27

科研費・GCOEに対する仕分け

各方面に恐怖をまき散らせている事業仕分けが、GCOEについても科研費についても及んでいるというので、サイトを見に行った。
実は我が職場の上層部からのメールで知ったもので、そのメールには例の文科省の意見募集ページもリンクされていたから、一般国民として声を上げろというのが言外ににじみ出ているお知らせであった。

先端研究とくくられている中に、基盤Sとか特定領域研究とかが入っているが、以下のような意見が予算について出されている。http://www.cao.go.jp/sasshin/oshirase/h-kekka/pdf/nov13kekka/3-20.pdf

●重複の見直し分の確保を前提として予算の縮小を行うべき。
●とにかくまず整理すべき
●競争的資金の出し手である日本学術振興会と科学技術振興機構の経費および受け手である大学等の間接経費は、ぎりぎりまで縮減してもよい。しかし、真水部分である研究者が受け取る直接研究費が縮減されると科学技術力の低下へつながる。
●1年かけて今の支援のあり方を省庁の枠をこえて抜本見直しを行い、新しい予算編成に反映するべき
●決まった教授ルートにしか資金が流れるようなことはないか。精査し、さらに充実すべき。
●制度を合理化すればより少ない金額で同じ効果を得られる。
●若手、新分野の研究者により広く配分することにも力を入れるべき。

いくつか省略したが、特定の教授ルートに流れるおそれとか、制度が合理的でないとか、若手・新分野の研究者により広く配分とか、共感を呼ぶ指摘もある。
その一方で、とにかく整理とか、間接経費は縮減とか、どこまで理解した上での議論なのかに?という感想を持つものもある。

制度面では、
●資金の一元化、各省乱立の体制を統合する。バラバラな競争的資金提供体制の中で、過剰に一研究者に対し偏るような体制を改め、無駄を排除する。
とか、
●重複に関する見直しを、政府レベルから行うべきと考える。
とか、とにかく省庁がそれぞれてんでに資金を配っていて、無駄に重複しているのではないかというニュアンスが色濃く出ている。

確かに、少し前までは重複申請の制限が限定的だったりしていたが、徐々に厳しくなり、今年の申請書では他省庁のものも含めた重複申請の自己申告を求められ、一応のチェック体制が敷かれている。自己申告というとアテにならないと思われるかもしれないが、簡単にばれるウソを書いて受給中に召し上げとなるくらいなら、初めから受給しない方がましなので、そこは正直に書くのである。

いずれにしても、とりまとめコメントで「競争的資金については整理して縮減することが求められているという形でまとめたい。」とあり、ノーベル賞や宇宙開発といった派手なシンボルのない一般の基礎研究は誰からも圧力をかけてもらえず、当然のように予算を切られてしまうのかもしれない。

国立大学運営交付金をめぐる議論http://www.cao.go.jp/sasshin/oshirase/h-kekka/pdf/nov25kekka/3-51.pdfでは、独立行政法人という体制そのものを見直すべきとの意見が強いようだ。
おっと、法科大学院について、「●法科大学院などは無駄。他にも効率化の余地があるのではないか。1割程度削減はできるのではないか。」というご指摘がある。
とりまとめメモとはいえ、まるでどこかの匿名掲示板での書き逃げのような一刀両断ぶりで、反応しようがない。

グローバルCOEについては、、1/3程度の予算要求の縮減と結論する。グローバルCOEプログラムは廃止すべきとの指摘もあるととりまとめられている。

意見メモで面白いのは、「グローバルCOEは研究ではなく、教育であるなら大学が当然にやるべきこと。組織的な大学院教育改革は廃止。」といった意見だ。当然にやるべきことだとすると、金はかからないということであろうか? それとも当然に金を支出すべきということであろうか?


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