oldcourt:新しくなっていた札幌旧控訴院
新しく来た留学生を連れて、裁判所に行ったついでに札幌市資料館を訪ねた。ここは戦前の旧控訴院の建物がそのまま残されており、札幌軟石の重厚な建物である。大通り公園の西端に位置する。
旧控訴院の建物が現存するのは、日本で2カ所のみ、名古屋と札幌で、いずれも市の資料館となっている。
そして名古屋では、司法制度の展示も充実しており、とても素晴らしいとかねがね思っていた。以前訪ねた札幌市資料館はそうではなかったのだ。
ところが、今回久しぶりに訪れると、戦前の刑事法廷が復元されており、法服も弁護士のものだけだが展示されており、立派さに驚いた。
古い建築物を保存するのはコストもかかり、ともすれば軽視されがちだが、文化的な貴重な存在であることはいうまでもなく、利用の仕方も資料館とするだけでなく、内装を作り替えて現代生活に活用することも考えられる。
小樽の石造り倉庫群や北一硝子のような使い方ももちろん有りだが、観光資源とするだけではなく現代建築を重ねてもよい。例えばリヨンのオペラハウスとか、日本でいえば神戸地方裁判所とか。
全部ぶっ壊して新築する方が面倒がなく、安く、しかも便利かつ快適な建物ができるかもしれないが、古い建物を保存して再利用するという発想を大事にしてもらいたい。
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